「そのままハノン」をそのままじゃなく。
DVDが一枚届きました。「ぐるぐるピアノ」ファンのTさんからです。Tさんは今まで、「ぐるぐるピアノ」講座に3回はいらしていたんじゃないかな。「ぐるぐるピアノ」を子供向けにこんな楽譜にしてみました、とか、いろいろなアイディアをお持ちの方です。
以前に、「そのままハノン」(《ぐるぐるハノン》)をピアノの発表会で使いたいのだけど、それを「ぐるぐる」して弾くためにこんな前奏と間奏を作ってみました、と見せていただいたことがありました。それならば、と少し手を加えて作ったのがこの楽譜です。ここに披露しちゃいます。
この「前進」というのは、ブルクミュラーの曲集の「前進」からとったようです。
それを演奏した発表会のDVDが届いた、というわけです。
今、全部見おわったところです。
最近の発表会っていろんな工夫がありますね。すばらしいものです。
もちろん生徒さんたちもとてもよく弾いていましたが。
Tさん、いろいろなご意見ありがとうございます。
さて今年も1冊くらいは《ぐるぐるピアノ》の本を書くことになると思います。みなさんからも、いいアイディアがあったら是非お知らせ下さい。あるいは、こんな曲が欲しいんだけど、と意見をお寄せいただいても構いません。
(イトーミュージックのホームページよりメールが送れるようになっていますのでご利用を)。
龍馬伝
今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の吹奏楽編曲をようやく終えました。この楽譜は、3月10日発売号(4月号)の付録楽譜になりますので、みなさんお楽しみに。
なるべく演奏容易に編曲したつもりですが、もともとがああいうカッコイイ感じの音楽なので、さてどのくらい効果的に演奏できるか。
この「龍馬伝」は、N響の音に加えて、打ち込み系がずいぶんと被さっているんですね。このあたりが楽譜には書かれていない。おまけに、歌まで入っている。(この歌詞がいったい何だろうということで、ネットでも話題になっているようですね。ちなみに歌詞は原曲譜には書かれていません)。
まあ吹奏楽編曲ですから、すべてのメロディを楽器に置き換えましたので歌詞は気にしなくてもいいのですが、今年はとにかく楽譜にないことが多すぎて、なかなか編曲に手こずりました。
考えてみると、編曲するよりも作曲するほうが楽です。人の書いた音符を写すのは、なかなか手間がかかります。
ところがこのところ、編曲に追われる日々。ああ大変です。
ところで、2月10日発売号のバンドジャーナル付録「ショパン・ファンタジー」、これの演奏を、もうすでにYouTubeにアップしました。是非ご覧ください。
今年も「ぐるぐるピアノ」講座!
いつも告知が遅れてしまうけれど、明日1月20日は今年初の「ぐるぐるピアノ」講座です。昨年7月にも一度行い、明日が2回目、場所は千葉県の八千代。
今年もきっといろいろなところに講座に出掛けるかと思います。みなさん是非お越しください。
ぐるぐるハノン
毎年のことながら、昨年末までの仕事をずいぶんとやり残したまま新年を迎えています。
目下、たくさんのことを抱えてはいるのですが、2ヶ月前から(ぼくが不在の日は除いて)毎日やっていることがあります。小学4年の娘のピアノの練習。また告知しますが、3月末に娘がコンサートに出演するので、目下、猛特訓中なのです。
なにしろ指を鍛えなくちゃ、と、取り出したのが、拙著《ぐるぐるハノン》。この本の最初の部分が、ハノンそのままを用いて連弾に作り、楽しみながら指の訓練になるという一石二鳥もの。
この《ぐるぐるハノン》に加え、《ぐるぐるバイエル》、《キックオフ》もメニューに取り入れて練習していたのでありますが、最近気が付いたことに、ぼく自身の指の練習にならない、ということ。
最近、あまりピアノを弾く機会がないので、少し指慣らしでもしなくちゃと思っているのだけど、毎日1時間以上娘に付き合ったとしても、自分自身の指慣らしにはならないのです。
(きのうのテレビでも、首や腰のストレッチの話題をやっていましたよね。それと同じように、楽しく指の練習ができるって、大切なことだと思います)。
そこで考えたのが、《そのままハノンadvanced》シリーズ。片方のパートが、そうとう難しくなってます。きのうからきょうにかけて、このシリーズで4曲ほど作ってみました。
さあこれで今日から、ぼく自身の指慣らしも完璧。
しかしなあ、これを必要とする人が世の中にどのくらいいるものか。
というわけで、新年お年玉サービス、というわけではありませんが、この楽譜を公開してしまいましょう。
みなさん本年もどうぞよろしく。
六人展
チラシを見て、「大人展」(!?)って言った人もいるのだけど、「六人展」という名前のコンサートです。
1月11日16時からヤマハ銀座店にて。
ふだん、作曲家のグループなどに作品を出品したりはしないけど、作曲の金丸さん(『メトード・ソルフェージュ』を共著している)に誘われて、たまには作曲家の集まりにでも顔を出してみようと思いました。
とりあげる曲は、《シンガポール・シンフォニー》。4年半前に書いた曲です。
いち早く、当日のプログラムに寄せた解説文を載せておきましょう。
♪ ♪ ♪
初めてシンガポールに行ったのは、2002年のこと。吹奏楽の神様とも言われる指揮者フレデリック・フェネル氏急病による代役として、東京佼成ウインドオーケストラの指揮に出掛けた。そのときは、あまりに慌ただしいスケジュールだったため、何が何だか分からない滞在だった。
その後、2004年、奇しくもぼくの誕生日にフェネル氏が逝去した。アジアの吹奏楽をぼくに託されたような気がした。そこで、翌2005年夏にシンガポールで吹奏楽の世界大会が開かれた際には、1曲新作を書こうと思った。
その取材のために改めてシンガポールを訪れてみた。
なんと活気溢れる街だろう。この街に佇むと、ああ、こここそがアジアの中心だと思われる。近代的なビルが建ち並び、次から次へと工事が行われ発展が目覚ましい。それでいてひとたび路地に入ると、インドネシアやら、マレイやら、中国の香りが交じりあう。
この街を、3楽章の吹奏楽曲に表した。それに先立ち、まずピアノ連弾曲として作曲し、こちらを先に初演した。(初演は、今日も弾いてくれる五味こずえさんと)。
ところで、今月末には久しぶりにシンガポールに立ち寄る予定。それが楽しみで仕方がない。
チャイコフスキーをユーフォニアムで。
12月のはじめに、佼成出版社より外囿祥一郎氏他のユーフォニアムによるCDが発売された。題して、Around the EU4NIUMすなわち、アラフォーというわけですな。(おや、リンク先のCD紹介のページから、試聴もできますよ)。
CD一枚のどこをとってもユーフォニアムの音だけ、というコンセプトで作られている(けれど実際には天野正道さんの曲の中で、ほんの一部ユーフォ以外の音も聞こえてきたけれど)。
ぼくの作品からは、ユーフォニアム・パフェとチャイコフスキアーナの2曲をユーフォニアム4本という編成で録音されています。
ユーフォニアム・パフェは、もともとはフルーツ・パフェと題されていた曲。音域が下がってユーフォニアムで演奏しても何とも軽やかだし、第3曲のチョコレート・ダモーレの憂愁に満ちたとでも形容できるかな、ちょっといいサウンドになっています。
それから、チャイコフスキアーナ。この曲はもともとサクソフォーン・アンサンブルのために書いたもの。(ブレーン社で楽譜が出版されています)。それを、ピアノ連弾にしたり、フルート四重奏にしたりしましたが、これをユーフォニアム4本で演奏してしまおうという編曲。
これはなかなか演奏至難でありまして、しかしながら外囿くんは時折メトロノームを確認し、あくまで作曲者の指示したテンポを守るぞ、という意気込みでレコーディングしてくれました。なにもそこまで指示したテンポに従わなくてもいいのに、とひそかに思ったものの、いやはや、フルートが演奏するより軽やかな演奏には脱帽。そう、フルートより軽快なんだよ。ウソだと思ったらCDを買って聴いてみよう。
洗足・冬期講習会
目下、洗足学園音楽大学では、冬期講習会が行われています。
そこで、受講生と在学生とによる吹奏楽団を組んで、学内の前田ホールにて吹奏楽の講習をやっており、私が指揮しています。特別講座・吹奏楽、というものです。
明日、12月27日の16時から30分間、公開レコーディングと称して、ちょっとしたミニコンサートのようなものをやります。一般客大歓迎です。
ちなみにプログラムは、
◆「ぐるぐる吹奏楽」より
◆イギリス民謡組曲(ヴォーン・ウィリアムス)
◆ショパン・ファンタジー(仮題、伊藤康英作曲)
◆花(喜納昌吉作曲)
◆マーチ「一度っきりの人生」(伊藤康英)
「ショパン・ファンタジー」は、昨朝書き上げた新作で、これは2月10日発売号のバンドジャーナルの別冊付録となりますが、いち早く初演になります。これは、5分弱の小品ながら、来年のショパン・イヤーに相応しい楽しい曲になりました。
「花」の編曲譜は、ミュージックエイトさんからのご提供。
と、ミニコンサートながら盛り沢山になりますので、これをご覧のかたは是非どうぞ。
サクソフォーン作品の楽譜
昨日(12月13日)のサクソフォーン協会での私の個展、みなさんの素晴らしい演奏に支えられて、無事終了しました。
30年も昔の曲など懐かしい曲がたくさんで、長い時を経て蘇った曲も多く、うれしく思いました。
今回のためにほとんどの作品を改訂しましたが、それに併せてサクソフォーンの作品の楽譜を整えてみました。
サクソフォーン・フェスティバル当日は、ブレーン社ブースをお借りして楽譜を販売しました。(ありがとうございました)。
以下に、今回整えた楽譜を一覧しておきます。
■フェスティバルコンサートで取り上げられた作品
ES240 サクソフォーン四重奏曲第2番 定価2,520円*M
ET241 ツヴァイザムカイト1 定価2,520円*M
EK242 幻想的協奏曲 定価3,150円M
ET106 第七の封印 定価5,250円
ES243 無伴奏アルトサクソフォーンのためのシャコンヌ 定価1,260円
ER244 琉球幻想曲(Vn. 4Sax. Pf.) 定価1,260円*M
EM245 23時45分のミスター・シンデレラ 定価5,250円
EM009 木星のファンタジー2001 定価5,250円
■独奏曲~三重奏まで
EK247 ケニアン・ファンタジー(S.Sax. Pf.) 定価1,470円*M
ER128 琉球幻想曲(S.Sax. Pf.) 定価1,680円
EM131 マリンバ・レストラン(S.Sax. Mba.) 定価3,150円
ES016 サクソフォーン・サラダ(Sax. Pf.) 定価3,150円
EA094 オーヴェルニュの歌(カントルーブ作曲) 定価2,520円*M
ER020 ラグ・タイム・マーチ(Fl. Sax. Pf.) 定価2,850円
EA093 オード(Sax. Trp. Pf.) 定価2,625円
ET031 チョコレート・ダモーレ(Sax. Cornet. Pf.) 定価1,575円
EM030 木星のファンタジー(Sax. Flugel. Pf) 定価1,575円
■四重奏~八重奏まで
EM017 木星のファンタジー2001(Fl. Cl. Sax. Pf.Duet) 定価2,730円
EK097 カルメン幻想曲(S A T B) 定価3,150円
ER089 琉球幻想曲(S A T B) 定価3,150円
EH130 プレリュードとフーガ(S A T B)(メンデルスゾーン作曲)定価3,150円
ES010 シャコンヌ(S A T B)(バッハ作曲) 定価4,830円
EM006 木星のファンタジー(S A T B) 定価2,600円
ER246 琉球幻想曲(2S A T B Pf.) 定価3,150円
ES127 15分間のポーギー(S A T B Pf.)(ガーシュウィン作曲) 定価5,250円
ES189 シンガポリアーナ(2S 2A 2T 2B) 定価5,040円
ET193 地球はおどる(2S 2A 2T 2B)定価5,880円
「*」印の付いているものは、スコアのみ。
「M」印の付いているものは、手稿譜。
サクソフォーン協会フェスティバルコンサート
本日(12月13日)18時からパルテノン多摩で行われる、サクソフォーン協会のフェスティバルコンサート「伊藤康英・サクソフォーン作品の今昔」のプログラム掲載文をご紹介しておきましょう。
なお、このフェスティバル中に、ブレーン株式会社のブースにて、私の作品の楽譜20点以上を展示販売させていただいています。
♪ ♪ ♪
「伊藤康英・サクソフォーン作品の今昔」
〜独奏からアンサンブル・現代曲から軽音楽まで〜
伊藤康英
そういえば、サクソフォーンの作品をずいぶんと書いたものだなあと思いつつも、最近になると、いったいどういう作品を作ったものか、自分でもわけがわからなくなる。そんなおり、サクソフォーン協会から今回の提案をいただき、旧い作品を取り出して懐かしく感慨に耽りながら、このプログラムを編んだ。
以下の解説は、そんな懐かしい事どもを書き記したもので、普通に読んでもあまり興趣のあるものではないかもしれないがどうぞご勘弁のほどを。ああそれから、以下の文中、ほとんど敬称を用いていませんが、これもご容赦のほどを。
1部 〜ツヴァイザムカイトな世界〜
ぼくとサクソフォーンとの出会いは、静岡県立浜松北高校時代の一級下の須川展也くんとの出会いに始まる。彼の音はとても素晴らしく、ぼくが高校2年の定期演奏会のために吹奏楽に編曲したストラヴィンスキーのバレエ音楽《火の鳥》では、上級生を差し置いて、1年生の彼のためにソロを受け持たせたほどだ。
彼を想定して書いたサクソフォーンの曲は多いが、その中でも個人的に一番印象に残っているのが、芸大の4年の秋、日本音楽コンクール入賞後の芸大の学内演奏会のために書いた《ツヴァイザムカイト1》をはじめとするシリーズだ。
「ファンタジー」という言葉には、幻想的な、というほかに、新奇な、とか奇抜さ、といった意味がある。ロマン派の音楽はまさに「ファンタジー」だなあと思っていたことと、このころ読み耽っていた哲学者ニーチェの「ツヴァイザムカイト(Zweisamkeit)」という言葉に惹かれたということ、それがこのころの作品の根底に流れている。ちなみに「ツヴァイザムカイト」は、ニーチェの著書『ツァラトゥストラはこう語った』に登場する言葉。「1かける1は1だが、それが長い間には2になってくる」。そんな強いエネルギーをもった作品を志した。
「ツヴァイザムカイト」のシリーズは3曲、それから「補足的一章」(日本サクソフォーン協会主催、サクソフォーンのための作品コンクール最優秀賞受賞)の4曲を書いた。が、それと同じ系列の曲がいくつかある。プログラムの前半ではそれらを披露したい。
①四重奏曲第2番(1999,2009改訂初演)
クローバー・サクソフォンカルテット
sop.林田祐和 alt.田村真寛 ten.貝沼拓実 bar.坂口大介
1990年トルヴェール・サクソフォーン・クヮルテットの委嘱。
「ツヴァイザムカイト」的な作品中の最後の頃の作品。また、このころ民俗音楽的な微分音に興味を持っていたことにより、中間の楽章では一部民俗音楽ふうの即興演奏も含まれる。全6楽章(場合によっては極端に短かったり、次の楽章へと繋がっていたりもする)。構成は四重奏−バリトン−テノール−ソプラノ−アルト−四重奏、と、中間楽章ではそれぞれの楽器を独奏楽器に充てている。
②ツヴァイザムカイト1(1982)
alto sax 原 博巳 pf 沼田良子
芸大の学内演奏会のために書いたものを改訂し、同年冬に浜松にて初演。途中の部分で、非常に長い静寂な音楽がある。日常煩雑な音が溢れる中、せめて演奏会場ではゆったりと静寂に浸ってみたい、という考えがあった。
③サクソフォーンと吹奏楽の為の幻想的協奏曲(2台ピアノ版)(1983作曲、1997年編曲)
alto sax 福本信太郎 pf1 沼田良子 pf2 遠藤直子
静岡県立浜松北高校の吹奏楽部の演奏、須川くんの独奏で初演した。1997年になって、地元浜松より「浜松ゆかりの芸術家顕彰」をいただいた際に、その記念コンサートのためにこの版を作った。
2部 〜伊藤康英Now & Then〜
「Now & Then」と名付けて、初めてサクソフォーンを使って書いた作品「第七の封印」や、最近の作品をお聴きいただく。
④第七の封印(1979,2009改訂初演)
指揮 伊藤康英
fl.渡瀬英彦 alto sax 中村均一 tp.岡崎耕二 中山隆崇 vn.森下幸路 vc.北口大輔 pf.沼田良子 遠藤直子
大学1年の夏休みに書いた作品。地元浜松の仲間が集まってコンサートを行ったのだが、その顔ぶれ全員で演奏する、というためにこのような特殊な編成となっている。本日は、初演のメンバーから渡瀬くん、森下くん、それからその後の東京初演(芸大の大学祭)で演奏してくれた中村均ちゃんに加わってもらえるのが楽しみだ。(さらに言うとトランペットの岡崎さんは、愚息の同級生の家の隣に住んでいたことがある。いろんなご縁があるものだ)。
もともとは、聖書の黙示録をテキストとしたソプラノ入りの20分をこえる作品だったのだが、今回のために室内楽曲として再構成した。
些か旧い作品で拙さも残るのだが、今回の編曲により30年の時を経て再び日の目を見ることとなった。
⑤シャコンヌ(1980,2009改訂初演)
alto sax 林田和之
これも地元浜松でのコンサートのために作曲し、須川くんが初演。シャコンヌという形式については説明の要もなかろう。12の音を用いた主題が変奏していく。
⑥琉球幻想曲(1997,1999編曲)
vn.森下幸路 フェロー・サクソフォンカルテット(sop.林田和之 alt.佐藤渉 ten.松岡一樹 bar.西尾貴浩) pf.沼田良子
沖縄民謡「安里屋ユンタ」を使ったこの《琉球幻想曲》は、もともとのピアノ2台8手版始め、ピアノ独奏から吹奏楽まで、10種類以上の編曲を作った。サクソフォーンが絡むものとしては、ソプラノ・サクソフォーンとピアノ(福本信一郎くんの委嘱、1997年のこのフェスティヴァルにて初演)、サクソフォーン四重奏(アルモ・サクソフォーン・カルテット。1999)があるが、本日はちょっと珍しい編成(1999年、大谷康子+アルモ+伊藤により初演)で。
⑦23時45分のミスターシンデレラ(2001,2009改訂初演)
指揮 伊藤康英
sop. 砂田恵美 fl.玉村三幸 cl.山根孝司 alto sax 田中拓也 tp.岡崎耕二 hr.飯笹浩二 trb.小田桐寛之 tub.渡辺功 perc.小川佳津子
2001年にオペラを発表した。鹿児島オペラ協会からの委嘱による《ミスター・シンデレラ》(高木達台本)という作品。ここで、2管編成のオーケストラの中に、2本のサクソフォーン(アルト2本、1人はバリトン持替)を用いた。
かのラヴェル編曲の《展覧会の絵》では、サクソフォーンは全く独奏楽器として用いられている。そういうことではなくて、完全にオーケストラの1パートとして用いたいと思った。こうすることで、いよいよサクソフォーンがオーケストラの定席を得る日は近いのではないか。それを願いつつお届けする、このオペラからの組曲からの再編曲。
⑧木星のファンタジー(1999作曲、2001編曲)
fl.玉村三幸 cl.山根孝司 alto sax 田中拓也 tp.岡崎耕二 hr.飯笹浩二 trb.小田桐寛之 tub.渡辺功 perc.小川佳津子
本日の最後、アンコール代わりにこの曲を。ホルスト「木星」を使った編曲は、数えてみたら30種類ほどあった。サクソフォーン関係の編曲としては、四重奏版(version1.1.0)、八重奏版(1.1.1)、ソプラノとA.Sax.とピアノ版(1.5.1)、マジカルサウンズ版(2.0.0)、Fl.+Cl.+Sax.+ピアノ連弾版(2.3.0)、Sax.+Cornet+ピアノ版(2.6.0)がある。もちろん吹奏楽版も。
伊藤康英・サクソフォーン作品の今昔
12月12日、13日と、パルテノン多摩で、第29回サクソフォーンフェスティバルが開かれています。その中の、13日18時〜20時のフェスティバルコンサートで、「伊藤康英・サクソフォーン作品の今昔」と題して、私の作品のみによるコンサートが行われます。
何しろ、初めてサクソフォーンを使って作品を書いた(吹奏楽を除く)のが、1979年、芸大の1年の頃でした。その作品まで掘り起こして演奏しようというもの。改訂などの作業に追われていましたが、練習もうまくいき、なかなか楽しみになってきました。
プログラムは以下の通り。
■四重奏曲第2番(1999,2009改訂初演)
クローバー・サクソフォンカルテット(sop.林田祐和 alt.田村真寛 ten.貝沼拓実 bar.坂口大介)
■ツヴァイザムカイト1(1982)
alto sax 原 博巳 pf 沼田良子
■サクソフォーンと吹奏楽の為の幻想的協奏曲(2台ピアノ版)(1983作曲、1997年編曲)
alto sax 福本信太郎 pf1 沼田良子 pf2 遠藤直子
■第七の封印(1979,2009改訂初演)
指揮 伊藤康英
fl.渡瀬英彦 alto sax 中村均一 tp.岡崎耕二 中山隆崇 vn.森下幸路 vc.北口大輔 pf.沼田良子 遠藤直子
■シャコンヌ(1980,2009改訂初演)
alto sax 林田和之
■琉球幻想曲(1997,1999編曲)
vn.森下幸路 フェロー・サクソフォンカルテット(sop.林田和之 alt.佐藤渉 ten.松岡一樹 bar.西尾貴浩) pf.沼田良子
■23時45分のミスターシンデレラ(2001,2009改訂初演)
指揮 伊藤康英
sop. 砂田恵美 fl.玉村三幸 cl.山根孝司 alto sax 田中拓也 tp.岡崎耕二 hr.飯笹浩二 trb.小田桐寛之 tub.渡辺功 perc.小川佳津子
■木星のファンタジー(1999作曲、2001編曲)
fl.玉村三幸 cl.山根孝司 alto sax 田中拓也 tp.岡崎耕二 hr.飯笹浩二 trb.小田桐寛之 tub.渡辺功 perc.小川佳津子
なお、このほかにも、12日昼のオープニングコンサートで、《地球はおどる》、それから13日の20時以降にも、毎年恒例の拙作のファンファーレなどが演奏される予定です。