吹奏楽作品

オリジナル作品 (2018年~2003年作曲)

ピース、ピースと鳥たちは歌う

Title:Peace, Peace, so Sing the Birds

作曲年月日:2018年 07月 03日
演奏時間:8:00 (約)

出版社:イトーミュージック/ブレーン
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プログラムノート 2001年1月に、吹奏楽のための序曲『平和と栄光』を作曲した。創価グロリア吹奏楽団の委嘱作品である。21世紀の幕開けにふさわしく、客席内に4つのバンダを配した大編成の華やかな作品となった。偉大なチェリストであるパブロ・カザルスは、「鳥たちは空で歌う、『ピース(平和)、ピース、ピース』と」と語って、1971年10月24日、国連にてカタロニア民謡『鳥の歌』を演奏した。平和の象徴とも言えるこのメロディーを全編に散りばめ、21世紀こそは平和な世紀でありますようにと思いを込めた。
 ところが同年9月のニューヨークのテロにより、21世紀の平和への祈りは無残にも打ち砕かれたことは、皆が知るところである。さらに、イラク戦争など、21世紀も相変わらず争いが絶えない。そのため、機会あるごとに私自身は、平和をテーマとした作品を数多く作曲してきている。たとえば、『コラール幻想曲』(2002年)、その改訂版である『コラール前奏曲「おお、人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」による幻想曲』(2013年)、三部作『惑星』より『地球』(2005年)、吹奏楽のための『アダージョ』(2005年)、合唱と吹奏楽のための『展覧会の絵』(2005年)(原曲:ムソルグスキー)、バリトンとソプラノと吹奏楽のための『彼がわたしたちに語ったこと』(2015年)、その改訂版である、バリトンと吹奏楽のための『彼がわたしたちに語ったこと』(2016年)(「クードヴァン国際吹奏楽作曲コンクール」第3位入賞作)、オペラ『ある水筒の物語』(台本:高木 達)(2019年5月初演予定)。
 さて、17年の時を経てこのたび、『平和と栄光』をもとにしつつ、通常編成の吹奏楽で演奏できる新しい版を創価大学パイオニア吹奏楽団の委嘱により作った。『平和と栄光』の音楽を生かしながらも、冒頭部分や、後半(第127小節から第183小節)など、新たな部分を加え、全体的にオーケストレイションも見直したため、タイトルも改めることとなった。
 委嘱していただいた創価大学パイオニア吹奏楽団の総顧問である同大学教授・山岡政紀氏は、私が指揮をしていた筑波大学吹奏楽団に在籍していたことがある。もう35年以上も前の話だ。その奇縁で今回の委嘱へとつながったことを感謝する。
 初演は、2018年7月7日、同大学吹奏楽団定期演奏会にて。指揮は伊藤康英。
初演データ (初演日)2018年07月07日
(初演者)創価大学パイオニア吹奏楽団
(初演場所)オリンパスホール八王子
委嘱者 創価大学パイオニア吹奏楽団
タイム・イントゥ・ミュージック

Title:Time-Into-Music

作曲年月日:2018年 06月 05日
編成:2Fl. Fl.(Picc.). 2Ob . EH. 2Bsn. Double Bsn. E♭Cl. 9B♭Cl. A-Cl. B-Cl. C.B.-Cl. S-Sax. 2A-Sax. T-Sax. Bar-Sax. 4Hrn. 3Cornet. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. Cb. Hrp. Timp. 5Perc
演奏時間:5:30 (約)

出版社:イトーミュージック/ブレーン
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プログラムノート ティモシー・レイニッシュ(Timothy Reynish)氏の80歳を記念して作曲。
80歳というとすぐに思い浮かぶのが、老ヴェルディが齢80をこえて尚、旺盛な作曲意欲の中に書き上げた最後のオペラ「ファルスタッフ」。うむ、あのファルスタッフのふくよかな体型はティムと似ているぞ、ということはさておき、このオペラのように平明なハ長調の音楽を誂えることにした。
冒頭の八分音符のフレーズは、繰り返されるごとにフレーズが長くなる。これは、「萬葉集」冒頭を飾る雄略天皇の御歌で「こもよ みこもち ふくしもよ みふくしもち」と一音ずつ増える手法をもって寿いだという説に擬えた。
そして途中には、オペラ「ファルスタッフ」の最後を締めくくるフーガの歌い出しのフレーズ「Tutto nel mondo e burla(世の中すべて冗談だ)」を引用した。
このタイトルを日本語に訳すと「音楽への時間」すなわち「楽興の時」といったところだろう。優しいメロディーで全曲を満たした5分弱の小品。
ちなみに、タイトルの中に「TIM」が隠れていることにはお気づきでしょうか。

2018年6月17日、レイニッシュ氏指揮のシンガポールのフィルハーモニック・ウィンズ(Philharmonic Winds)により世界初演。7月1日、同氏の指揮の洗足学園音楽大学グリーン・タイ ウインド・アンサンブル(Senzoku Gakuen College of Music Green-Tie Wind Ensemble)により日本初演。
初演データ (初演日)2018年7月1日
トランペット協奏曲

Title:Trumpet Concerto

作曲年月日:2018年 2月 24日
演奏時間:15:00 (約)

出版社:イトーミュージック/ブレーン
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プログラムノート オッタヴィアーノさんのトランペットは、まさに歌のようだ。それも、歌詞が付いているかのように・・・。日本フィルハーモニー交響楽団のソロ・トランペット奏者であるオッタヴィアーノ・クリストーフォリさんの演奏を聴いてそう思った。そのため、このトランペット協奏曲は、トランペットらしい華やかなファンファーレのイメージではなく、むしろ、歌にあふれた作品となった。
全曲は通して演奏されるが、古典的な3つの楽章からなっている。第1部「アレグロ・ヴィーヴォ(生き生きとしたアレグロ)」は、ソナタ形式。ただし、第2主題の再現を欠く。その第2主題は、続く第2部「アンダンティーノ・レント(アンダンテよりやや遅く)」のメロディーとなる。イタリアの作曲家・ヴェルディふうである。この偉大な作曲家へのオマージュであるとともに、この協奏曲が初演されるイタリアへのオマージュでもある。第3部「踊り」では、洋の東西を問わずさまざまな「踊り」の音楽が聞かれる。世界中の踊りを通して、地上の平和を願うものである。
初演データ (初演日)2018年3月17日
(初演者)ヴィル・イゾンツォ吹奏楽団、オッタヴィアーノ・クリスト―フォリ(トランペット独奏)、フルヴィオ・ドーゼ(指揮)
(初演場所)ウーディネ(イタリア)国際ユース・バンド・コンテスト・オープニング
委嘱者 ヴィル・イゾンツォ吹奏楽団(イタリア)
2本のトランペットのための協奏曲

Title:Concerto for two Trumperts

作曲年月日:2018年 1月 16日
演奏時間:16:30 (約)

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プログラムノート 香港チェンバー・ウィンド・フィルハーモニア(Hong Kong Chamber Philharmonia)委嘱。ポール・アーチボルト(Paul Archibald)、クリストファー・モイーズ(Christopher Moyse)の独奏により、2018年2月19日、香港シティ・ホール・コンサート・ホール(香港大会堂音楽庁)にて初演。指揮は譚子輝(Victor Tam)。

極めてテンポの速い第1楽章は、2本のトランペットが常にカノンふうに絡み合いながらのソナタ形式。第2主題は、ハイドンのトランペット協奏曲へのオマージュ。途切れなく第2楽章「パッサカリア」へ。ここでは中間部に「チョコレート・ダモーレ」のメロディーが変型されて引用されている。そのまま引き続き第3楽章へ。8分の6拍子でティンパニがリズムを刻み、第1楽章の第1主題と、第2楽章のメロディーとが変形されて交互に現れる。
初演データ (初演日)2018年2月19日
(初演者)香港チェンバー・ウィンド・フィルハーモニア、ポール・アーチボルト(トランペット独奏)、クリストファー・モイーズ(トランペット独奏)、ヴィクター・ティム(指揮)
(初演場所)香港シティホール・コンサートホール
委嘱者 香港チェンバー・ウィンド・フィルハーモニア
グリーンスリーヴスの主題による幻想曲

Title:Fantasia on Greensleeves

作曲年月日:2017年 11月 21日
編成:Picc. 3Fl. 3Ob . EH. 3B♭Cl. B-Cl. 3Bsn. Double Bsn. 2S-Sax. T-Sax. Bar-Sax. 4Hrn. 3Cb
演奏時間:6:00 (約)

出版社:イトーミュージック/ブレーン
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プログラムノート 2017年12月12日、洗足学園音楽大学グリーン・タイ ウインドアンサンブル演奏会にて初演(指揮:ダグラス・ボストック)。
初演のプログラムのボストック氏による解説を引用する。

「グリーンスリーヴス」ほどイングランドと深く結びついているメロディーはないといっても過言ではあるまい。愛をうたった民謡で、16世紀末に由来する。興味深いことにこのメロディーは英国の軍楽隊によっても用いられた。16~17世紀にはスロー・マーチとして、第一次世界大戦中にはクイック・マーチとして奏され、兵士たちは祖国を懐かしんだことだろう。今夜の特別なプログラムのために、伊藤康英はこのメロディーを用いて新しい作品を書き下ろしてくれた。(翻訳:後藤菜穂子)
初演データ (初演日)2017年12月12日
(初演者)グリーンタイ・ウィンド・アンサンブル
(初演場所)前田ホール
明日への虹

Title:Rainbow for tomorrow for Chorus and Wind Ensemble

作曲年月日:2017年 9月 18日
演奏時間:7:30 (約)

プログラムノート 神奈川県横浜市立港南中学校(上田篤也校長)の創立70周年のために、同校から委嘱を受け、2017年10月25日に横須賀芸術劇場での同校の音楽祭および記念式典にて初演。

 委嘱への経緯は、さまざまな人たちとのつながりがあってのことで、ここではいちいちしる記しませんが、縁あって委嘱をいただいたことに感謝しています。

 ちなみに、50周年に際しても吹奏楽作品の委嘱を行っており、今は亡きアルフレッド・リード氏に《ゴールデン・イヤー》を作曲していただいている。リード氏手書きのスコアは、校長室の金庫に大切に保管されており、私も拝見させていただいた。几帳面なスコアが印象的だった。

 さて今回、合唱も入れたらどうかと提案。生徒たちと話し合ったなかから生まれてきた言葉をまとめあげて一つの詩とした。創立70周年記念のテーマは「つなぐ」。伝統と想いを未来へつなぐ、というのがテーマとのこと。空の架け橋である虹をもとに、伝統と想いを未来へつなぐ。友情がそれを牽引する。合唱は混声三部。全曲は7分半程度の作品であり、前半は吹奏楽のみ。
初演データ (初演日)2017年10月25日
委嘱者 横浜市立港南中学校
オン・ザ・ロード [和合亮一 台本]

副題:ナレーター、シンガー、児童合唱、混声合唱、和楽器、吹奏楽のためのオラトリオ、もしくはシアターピース
Title:On the Road
Subtitle:an Oratoio or a Theatre Piece

作詞者:和合亮一
作曲年月日:2017年 4月
演奏時間:35:00 (約)

初演データ (初演日)2017年8月12日
(初演者)音楽監督・指揮:伊藤康英 ナレーター:和合亮一 シンガー:SHIMVA ピアノ:海老原嗣 児童合唱:伊達市楽友協会児童合唱団 混声合唱:伊達市楽友協会合唱団 吹奏楽:伊達市楽友協会ウインドオーケストラ 和太鼓:伊達市邦楽アンサンブル(ひろせ梁川太鼓)
(初演場所)広瀬川親水公園(福島県伊達市梁川町)
委嘱者 伊達市新オラトリオ制作委員会
煌夜 ー祭の幻想

Title:Festal Ballade for Band

作曲年月日:2016年 9月 1日
演奏時間:9:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート  ご縁あって海上自衛隊大湊音楽隊より委嘱をいただき1986年に作曲したのが、『抒情的「祭」』だった。青森の民謡を素材にした親しみやすい作品を、とのことで、津軽じょんから節、津軽あいや節、ホーハイ節、そして弘前ねぷた祭りを用いて、6分の作品に作り上げた。日本の素材を用いながらも、西洋の作曲技法を使っており、それぞれのメロディーが関連し合って展開される。この旧作が、いまでもさまざまな場面で愛されていることを嬉しく思うと共に、感謝の念に堪えない。
 そしてちょうど30年の時が過ぎた今、同じ素材を使って新たな作品を使ったらどうなるだろうか、と、改めて委嘱をいただき作曲。本年9月1日に完成。
 当時は、提供されたごくわずかな資料をもとに作曲したが、時が流れ、情報が豊富で入手も容易となった。吹奏楽のレベルも全国的に、世界的に向上してきている。そこで、以前より本格的な、そしてある意味「日本的」な作品に仕上がったと思う。用いた素材を少し解説しておく。これらのメロディーがこの順に現れる。

 津軽じょんから節曲弾六段。さまざまな流派のものを参考にしつつ再構成した。この中の一段と四段をそのまま用いつつ、独自に作り上げた四つの段が展開する。
津軽あいや節。実際には、あいや節ではなく、津軽三下りのリズムとなっている。この部分では、3年前に作曲した「津軽三味線協奏曲」を一部引用した。
ホーハイ節。高校の音楽教科書(音楽之友社)所収のメロディー・ラインに依った。最近の音楽教科書は、しっかりと原典を探り、比較的正確に採譜されている。
青森ねぶた。この笛は、実際に使われているメロディー・ラインを参考にした。

 この4つが大きな柱となっている一方で、大湊ねぶた、八戸三社大祭のメロディーも随所に見え隠れする。
 青森の夏の夜に、ねぶたは煌めく。冬が厳しいからこその祭りの熱さを感じる。そんな情景を描けたかと思う。

 ところで前作の『抒情的「祭」』について少し。これは30年前、東京藝術大学の大学院生だった当時、同じく大学院に在学していたコントラバスの高西康夫さんに紹介されての委嘱だった。高西さんは当時より海上自衛隊などの音楽隊の指導やエキストラ出演などをしていた。
 実際の作曲は、大学院を修了後の第一作となった。9月1日に脱稿した後、10月の初演に立ち会うべく、高西さんと共に東北新幹線から東北本線に乗り継ぎ、さらに野辺地で乗り換えた。遠い道のりを辿って初めて訪れた大湊はすでに秋が深まっていたが、人々はとても温かかった。
 初演を終えて、ふと大学時代の作曲の先生を訪れた際、これは売れるよ、と言ってくれたのが嬉しかった。
 翌1987年にはイリノイ大学吹奏楽団を私が指揮してアメリカ初演を行った。その後、アメリカ空軍バンドなどが演奏、間もなくアメリカのTRN社より出版。私の吹奏楽での事実上のデビュー作となった。
 海上自衛隊の音楽隊は全国に6隊あり、その後ほとんどの土地とのご縁がある。その中でも一番古くからのお付き合いである大湊には他ならぬ親近感を持っている。しかも、この作品は、大湊音楽隊で初めての委嘱作品であることを知り、一層光栄に感じている。
 さて、30年という時代は、さまざまなことを変遷させる。今では東北新幹線も延び、大湊も近くなった。インターネットの発達により、作曲のための各種の資料の入手も容易となった。変わらないと思われるものでもいつしか変わっていく。たとえばねぶた祭りの太鼓のリズム感や速度も、少しずつ変わってきているようですね。そして、委嘱の縁を取り持ってくれた高西康夫さんは、昨年、若くして旅立たれた。そんな時代の移り変わりを噛み締めつつ今回の作曲の筆を進めた。たぶん、どこかで高西さんは微笑んでいてくれるのだろうと思う。そしてきっと、この作品を煌めかせてくれたのだろうと思う。
 縁の深い大湊音楽隊には、そうだなあ、あと30年ほどしたらもう一度新しい作品を書いてみたいものだ、と、そう思っている。その頃にはさらに時代は変わっているのだろうけれど、しかし少なくとも思うことは、30年の後もねぶたを楽しめる平和な世の中であってほしいということだ。(初演プログラム)
初演データ (初演日)2016年9月21日
(初演者)海上自衛隊大湊音楽隊
(初演場所)八戸市公会堂 大ホール
委嘱者 海上自衛隊大湊音楽隊
CDタイトル:煌夜-祭の幻想
レーベル・CD番号:BrainMusic OSBR34006
CD備考:
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Cd qu’il nous enseigna… Pour Baryton et Orchestre d’Harmonie

Title:Cd qu’il nous enseigna… Pour Baryton et Orchestre d’Harmonie

作曲年月日:2016年 7月 28日

息吹 ~独唱と吹奏楽のための交響的カンタータ [和合亮一 原詩]

Title:Ibuki - Breath of Life, Symphonic Cantata for Voice and Wind Orchestra

作詞者:和合亮一(構成:伊藤康英 )
作曲年月日:2016年 5月 8日
演奏時間:15:00(約)

プログラムノート  福島在住の詩人・和合亮一さんは、2011年3月11日の東日本大震災発生以降、福島の声を代弁する形で、インターネットに詩を発表し大きな反響を呼んだ。私もそれに呼応するように、これまでに36曲の歌曲はじめ、「あなたをあきらめない」?和合亮一の「詩の礫」による合唱カンタータ(2012)、オペラ「起承転転」(2014)を作曲してきた。和合さんによる言葉の力は、震災直後より、多くの人々を照らす灯となったと思うし、これからも照らし続けてくれることと思う。
 そうした詩を、言葉を、言霊を、コラージュのように編み、絶望について、希望について、未来について、私たちの大切なものについて、愛について、命の息吹について歌いあげる作品を作りました。吹奏楽の豊穣で繊細な色彩が、歌の優しさや厳しさに向かい合います。
 オペラではないし、特にストーリーがあるわけではないけれど、小さなモノオペラのような作品になっています。
 このたび、私が永らく携わってきた吹奏楽と声楽という二つのジャンルに跨がる作品を書く機会をいただいたことを、とても有り難く嬉しく思っています。
 思い起こせばちょうど30年前、海上自衛隊大湊音楽隊からの依頼を受けて作曲した、吹奏楽のための抒情的「祭」が、私にとっての実質上のデビュー作となりました。その布石が遂にこのたびの作品へと結実した長い道のりに、深い感慨を覚えます。
 海上自衛隊東京音楽隊、三宅由佳莉さん、そして長いご縁である手塚裕之隊長にこの作品を献呈し、深く感謝申し上げます。(初演プログラム)
初演データ (初演日)2016年7月9日
(初演者)海上自衛隊東京音楽隊 指揮:手塚裕之、ヴォーカル:三宅由佳莉(ソプラノ)
(初演場所)リンクステーションホール青森(青森市文化会館)
CDタイトル:われら海の子
レーベル・CD番号:ブレーン / BOCD-7611
CD備考:
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みらいへ!あしたへ!

副題:伊達市歌による行進曲
Title:March, Mirai-e Ashita-e

作曲年月日:2016年 3月 4日
演奏時間:4:00 (約)

委嘱者 福島県伊達市
CDタイトル:伊達市歌
レーベル・CD番号:IMCD-1601
CD備考:
ヤイサマ・リムセ ー舞踏即興曲

Title:Yaysama-Rimse, Dance Impromptu for Band

作曲年月日:2016年 2月 14日
演奏時間:7:30 (約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート   アイヌの民謡を使って、26年前にユーフォニアムと吹奏楽のために、『幻想的変奏曲』という作品を書いた。このたびの委嘱を受け、このときに使ったメロディーをもう一度使ってみようと思い立った。ずいぶんと時が経っているので、自分自身の作曲技法がどのくらい変わったのか興味があったのだ。加えて、日本の北国を管轄する北部航空音楽隊からの依頼、ということもある。北の国からのメロディーを使いたかった。  これまでにも北国のメロディーを素材としていろいろと曲を書いてきた。青森の民謡や、北海道の「ソーラン節」など。しかしここでアイヌ民謡を使うことは、人種の問題などをのりこえて世界のみんなが仲良くするという意味で、大切なことだとも思えた。
 さて、ユーフォニアム作品のときに用いた資料を探してみたのだが、インターネットも発達してきた現在ながら、どうしたわけか見つからない。けれど、そのメロディーをもとに、全く新しい作品を書き始めた。
「ヤイサマ」とは「即興歌」(あるいは愛の歌)の意、「リムセ」とは「輪舞」の意。そこで、舞踏即興曲と題した。
 どんな素材を使ったとしても、私は西洋音楽の作曲技法の中に当てはめる。世界のさまざまな民謡を扱い、民族音楽ふうの相を呈するも、根源にはモティーフを展開させるという西洋音楽の方法を採る。
 そうしてでき上がった今回の作品は、人びとの生き生きとした踊りの躍動感を歌い上げる。また、この美しいメロディーを高らかに平和への希求のモティーフとして歌い上げる。
 そして、さて、26年の時を経て自分の音楽はどのくらい変化したのだろうか。実は、根本的には何も変わっていないことに気がついた。ただ一つ変わったことといえば、人種をこえて、民族をこえて、地域をこえて、国籍をこえて、平和を祈る気持ちがより増してきたこと。ただそれだけである。

(伊藤康英)
初演データ (初演日)2016年3月13日
(初演者)航空自衛隊 北部航空音楽隊
(初演場所)三沢市公会堂
バンドのためのトッカータ

Title:Toccata for Band

作曲年月日:2015年 12月 29日
編成:Flute 1&2(2nd also Piccolo), Oboe(Option), Bassoon(Option), Bb Clarinet 1, Bb Clarinet 2, Bb Bass Clarinet, Eb Alto Saxophone, Bb Tenor Saxophone, Eb Baritone Saxophone, F Horn 1&2, Bb Trumpet 1&2, Trombone 1&2, Euphonium, Tuba, String Bass(Option), Percussion 1(Timpani,Suspended Cymbal,2 Tom-tom drums), Percussion 2(Glockenspiel,Xylophone,Snare Drum,Tom-tom drum)
演奏時間:5:40 (約)

出版社:ロケットミュージック
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プログラムノート つい最近、フランク・エリクソン作曲の「バンドのためのトッカータ」のフル・スコアが手に入った。中学当時、一つ上の先輩が吹奏楽部を作って活動をはじめ、その最初のころに演奏した曲だ。ごく単純なシンコペーションですらもリズムがとれず、苦労してリハーサルしていたことを思い出す。 

  ピアノ曲には初心者向きにも優れた教材がたくさんある。シューマンの「子供のためのアルバム」なんぞは、一見易しく、子供向きに見えるが、内容はかなり高度なものも含んだ素晴らしい曲集である。ブルクミュラーとても、なかなか気が利いた教材であり、古くから愛好されている。 一方、吹奏楽には優れた教材が少ないように思う。(だからぼくは吹奏楽の作曲を始めたのだが)。 

  そんな中、往時は、アメリカの優れた教材をこぞって演奏したものだった。演奏したことがある曲で、個人的に気に入っていたのは、マクベスの「モザイク」と、エリクソンの「バンドのためのトッカータ」。なかなかよくできた曲である。しかし残念ながらこれらの作品はコンクールで取り上げられているのを見たことはないのだが。 ところで、エリクソン著の「バンドのための編曲法」は、ぼくが30歳くらいの頃に翻訳して出版した。なにかとエリクソンとは縁があったのだろうか。そして今、手に入れたばかりの「バンドのためのトッカータ」のスコアを懐かしく眺めている。シンプルながらやはりよくできている。 

  さて、今の子供たちへの好個な教材になるようにと願って、あえて同じ題名を借りて作品を書いた。ピアノの世界で言ったら、ブルクミュラー程度の作品だと思う。しかしこの中に、動機の展開、各種の旋法、転調の面白さといった作曲技法のちょっとした楽しみやら、リズムのエチュード、ハーモニーのエチュード、それからメロディーを美しく歌うエチュード、など、様々な要素を織り込んでみた。 

  コンクールで取り上げるかどうかはさておき、ちょっと懐かしいサウンドがするこの作品を、是非一度、教材として扱っていただければ、この上ない喜びである。 
CDタイトル:究極の吹奏楽 ~小編成コンクール vol.3?
レーベル・CD番号:
CD備考:
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彼がわたしたちに語ったこと

副題:ソプラノ、バリトンと吹奏楽のために
Title:That which He taught us …
Subtitle:for Soprano, Bariton and Band

作詞者:パーリ語仏典
言語パーリ語
作曲年月日:2015年 10月
演奏時間:14:00(約)

プログラムノート 1951年、第二次世界大戦を終結させるためにサンフランシスコ平和条約が結ばれた。敗戦した日本は、ともすると中国やソ連などに分割されるところにあった。それを救ったのが、スリランカ(当時のセイロン)のJ.R.ジャヤワルデネ元大統領(1906-1996、当時は財務大臣)だった。スリランカは、日本帝国陸軍によるセイロン島コロンボ空襲を受けていたにも関わらず、「セイロンに於ける我々は、幸い侵略を受けませんでした」と表現したうえで、我々はブッダの言葉を信じている、と、「怨みは怨みによって止まず、ただ怨まないことによってのみ止む」というブッダ自身の言葉を引用し、日本に対する賠償請求権を放棄する声明を出した。今の日本があるのは、そして日本が自由であるのは、ブッダの言葉によって救われたからだ。(日本人はこのことを肝銘すべきである。)
 夥しい仏教の教典の中で、ブッダ自身が説いた言葉はほんの一部であり、ブッダが話していたパーリ語で残されている。
 この言葉をもとにして作品を書いた。
 しかし宗教曲を書いたのではない。
 およそどんな宗教でも、すべての人間も、真に切望することは同じで、普遍的である。
 そのはずなのだが、世の中に戦争は絶えない。さまざまな国や地域に不穏な動きがある。
 生きとし生けるものすべて幸せでありますように。
 そして次代によりよい世界がおとずれますように。

 さて、曲はバリトンの「生きとし生けるものすべて幸せでありますように」の祈りから始まる。
 間もなくソプラノが、怒りをあらわにする。バリトンは、「そのように怨んでいたら怨みは止まない」と諭す。緩やかな音楽となり「怨まないことで怨みは止む」と歌う。「これが永遠の真理」と唱えたところでソプラノがこれに同調する。
 穏やかな音楽でソプラノが「生きとし生けるものすべて、怯えているものも、強がっているものも」と歌い出すと、バリトンが「見えるものも見えないものも」と引き継ぐ。「すべて幸せでありますように」と二重唱になる。ユニゾンで「良きかな」と三回唱和して消え入るように全曲の終止となる。(初演プログラム)
初演データ (初演日)2015 年11月8日
(初演者)ウルム交響吹奏楽団 指揮:伊藤康英
(初演場所)Congress Centrum Ulm
小さな森のラ・フォリア 

副題:吹奏楽のための幻想曲
Title:La Follia nel Bosco
Subtitle:Fantasia for Wind Ensemble

作曲年月日:2013年 12月
演奏時間:6:20(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート 「ラ・フォリア(la folia〔ポルトガル語〕あるいはla follia〔イタリア語〕)」とは、「狂気の」という意味が示すように、もともとは非常にテンポの速い、イベリア半島起源とされる3拍子系の舞踏。17世紀になると、落ち着いた性格のものとなり、特定の固執低音(バッソ・オスティナート)に基づく変奏曲形式がとられるようになった。
 コレッリ(A.Corelli)の「ソナタ」(作品5-12)や、リスト(F.Liszt)の「スペイン狂詩曲」、ラフマニノフ(S.Rakhmaninov)の「コレッリの主題による変奏曲」など、様々な作曲家がフォリアを題材にした作品を書いている。
 この「ラ・フォリア」を題材に、2013年3月に、東京佼成ウインドオーケストラからの委嘱作品を書き上げた。「ラ・フォリア?吹奏楽のための小協奏曲」である。これは、プロフェッショナルのバンド用の、きわめて難易度の高い作品である一方、同じ要素を用いてコンパクトにまとめて2013年12月に書き上げたのがこの作品。東京都練馬区立開進第三中学校吹奏楽部委嘱。題名の「小さな森」は、吹奏楽部のメンバーがこの曲のイメージを話し合って付けたもの。2014年夏のコンクールの小編成部門にて初演された。
 題名の欧文はイタリア語。Lorenzo Della Fonteさんの協力を得た。
 中学生のために書いた作品とは言え、音楽的な内容はかなり充実させたので、勉強する箇所はかなりたくさんあるだろう。もちろん、大人向きにも手応えのある作品となっている。全体は自由な変奏曲になっており、和声も自由に変化させているが、概ね練習番号に沿って変奏が進んでいく。
 小編成作品なので、理想としては、各パート1人ずつ(ただしクラリネットは各2)で、管楽器は計24人となる。
 スコア中には書かれていないが、オーボエとバスーンを加えることができる。
 また、第3クラリネット、第3ホルン、第3トランペットがなくても演奏できる(その場合の管楽器の最小演奏者数は18名となる)。
 打楽器が多数使用されているが、括弧付の箇所を省くことで、6名で演奏できる。さらに工夫することで人数を減らすこともできるだろう。
 こういった小編成ながら最大限の音色を作り出せるように、オーケストレイションにはかなり工夫を凝らした。どの楽器がどこと絡み合っているか、スコアをよく研究して演奏に臨みたい。
 一方、金管楽器を倍管にし、それに応じて木管の人数も増やした大編成での演奏も可能である。その場合、練習番号6では、ユーフォニアムのパートをトロンボーンで重ねると効果的である。
初演データ (初演日)2014年8月4日
(初演者)練馬区立開進第三中学校吹奏楽部
(初演場所)府中の森芸術劇場ウィーンホール
CDタイトル:ブレーン・コンクール・レパートリーVol.3 ヴィクトーリア
レーベル・CD番号:ブレーン /BOCD-7390
CD備考:
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津軽三味線協奏曲

Title:Concerto for Tsugaru-Shamisen and Band

作曲年月日:2013年 8月
演奏時間:14:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考: 
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プログラムノート 津軽三味線はユニークな楽器で、一音聴いただけで我々を北国に誘ってくれる。それから、ロックにも通じる激しさを持っている、カッコイイ楽器なのだ。もっと面白いことがある。3本の意図の「音合せ」つまりチューニング、それ自体がすでに音楽の一部になっているのだ。(それに対して、西洋のオーケストラのチューニングは耳障りに感じられますね)。そうした津軽三味線の特性をいかした協奏曲を作曲した。
 曲の構成は次の通り。
 音合せの後、「津軽じょんから節」ふうの音楽から始まる。次いで吹奏楽を主体とする部分。さらに音合わせの後「津軽三下がり」ふうの音楽。(ここは、各拍の長さが不均等になっている「3拍子」。日本の音楽には、こんな複雑なリズムがあるのです。注目してください)。そして最後は変拍子を伴う活気あふれる音楽。ロックの音楽にも共通すると思う。その中で再度の音合わせにより色彩が変わり高揚して幕切れとなる。以上、4つの部分から成り立っている約14分の作品。(初演プログラムノート/伊藤康英)
初演データ (初演日)2013 年11月10日
(初演者)山口晃司(津軽三味線)一宮市消防音楽隊 指揮:鈴木竜哉 
(初演場所)一宮市消防音楽隊第35回定期演奏会 (一宮市民会館)
委嘱者 一宮市消防音楽隊
ラ・フォリア ~吹奏楽のための小協奏曲

副題:吹奏楽のための小協奏曲
Title:La Follia, Concertino for Band

作曲年月日:2013年 3月
演奏時間:13:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート  ブリテンの「青少年の管弦楽入門」のような吹奏楽作品を、との東京佼成ウインドオーケストラからの委嘱により作曲。
 よく知られた「ラ・フォリア」のメロディを用いて曲を書きあげた。このメロディは、コレルリのヴァイオリン・ソナタのほかに、リストのピアノ曲「スペイン狂詩曲」はたまたラフマニノフのピアノ曲「コレルリの主題による変奏曲」などでも知られている。私自身も「昔の歌に寄せて~ヴァイオリンと吹奏楽のための協奏曲」でも用いたことがある。
 「フォリア(Folia あるいはFolliaとも)」とは、16世紀に流行した舞踏曲のこと。おなじスペルで「狂気」あるいは「常軌を逸したこと」という意味もある。まあたまには(吹奏楽としては)常軌を逸した音域などが出てくることもあるかもしれない。
 ブリテンと同じく、ナレーションを含めたり、あるいは含めずに演奏できる(本日の初演では、ナレーションは含めず)。
 木管楽器の各独奏、各木管楽器の合奏、全木管楽器、各金管楽器、全金管楽器、打楽器、(いわゆる特殊楽器と呼ばれるもの)、全合奏、という順で構成されている。
 全体に室内楽的につくりあげており、時に珍しい楽器のコンビネーションでの演奏も楽しめますよ。(伊藤康英/初演プログラム)
初演データ (初演日)2013年4月6日
(初演者)東京佼成ウィンドオーケストラ 指揮:大井剛史 
(初演場所)東京佼成ウィンドオーケストラ「吹奏楽大作戦」東京芸術劇場コンサートホール
委嘱者 東京佼成ウィンドオーケストラ
CDタイトル:吹奏楽燦選/嗚呼!アフリカン・シンフォニー
レーベル・CD番号:NIPPON COLUMBIA COCQ-85096
CD備考:
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コラール前奏曲「おお、人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」による幻想曲

Title:Fantasia on a Bach Chorale Prelude O Mensch, bewein' dein' Sunde Gross
Subtitle:

作曲年月日:2013年
編成:Fl.1,2 Picc. Ob. Hrn. Bn.1,2 EbCl. BbCl.1,2,3 BbBassCl. Alt.Sax.1,2 Ten.Sax. Bar.Sax. Hrn.1,2,3,4 BbTrp.1,2,3,4 Trb.1,2,3 Euph.Tub. Cb. Hp. Timp. Perc.1,2,3,4
演奏時間:8:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考: 
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プログラムノート 2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センターがテロの標的とされ、崩れ落ちる衝撃的な映像がテレビに映し出された。ああ、21世紀もこんな幕開けになってしまった。思えば20世紀も戦争ばかりだったじゃあないか。人の罪のなんと大きなことだろうか、と思った。そのときふと、あるコラールが思い浮かんだ。  

静岡県の浜松での高校時代、あの頃は作曲の勉強をしていて、特にバッハの曲に惚れ込んでいた。バッハのコラールや、それに由来するコラール前奏曲やコラール幻想曲などを、よくピアノで弾いたものだった。それを通じて、私は、バッハの美しい音の構築を学んでいったのだった。その中で、音の扱い方や声部書法などバッハの素晴らしさが特に凝縮されているのが、「O Mensch, bewein' dein' Sunde Gross」(BWV622)である。日本語で「おお、人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」である。  

ちょうどその頃、浜松の航空自衛隊中部音楽隊から委嘱を受けていたところだったの で、このコラールを引用した作品「コラール幻想曲(Chorale Fantasia)」を作曲、2002年に初演された。  

その14分ほどの作品を8分程度にしたのが、この作品である。単に短くしたのではなく、細部に手を入れて再構成した。このヴァージョンは、同じ静岡県の浜松市立高校吹奏楽部の委嘱。2013年に初演。  

曲の冒頭は、このコラールのもう一つの編曲(BWV402)を引用、最後にBWV622を引用した。中間部はそのコラールに基づく自由な変奏。150小節からの変拍子の部分は、1979年に作曲した「第七の封印」に基づく。

最後のコラールの演奏に際しては、コラールの定旋律の装飾音の演奏方法について、別途示しておいた。参考にしてほしい。なお、209小節から213小節にかけてのバス・ドラムのクレシェンドは、吹奏楽全てを掻き消すような尋常ならざる音量で。最後の4小節ほどで、音楽の速度は愈々落ちる。もともとのコラールの歌詞には、「キリストは長い間十字架にかけられた」とあるからである。
初演データ (初演日)2013年
(初演者)浜松市立高校吹奏楽部
委嘱者 浜松市立高校吹奏楽部
CDタイトル:ブレーン・コンクール・レパートリーVol.2 彩雲の螺旋
レーベル・CD番号: Brain Music/ BOCD-7377
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CDタイトル:煌夜-祭の幻想
レーベル・CD番号:BrainMusic OSBR34006
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シンガポールの散歩道

Title:Jalan-jalan di Singapora
Subtitle:Singapore Walkabaout March

作曲年月日:2012年 7月
演奏時間:3:30(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート シンガポールは活気あふれる街だ。近代的なビルが立ち並ぶ一方、中国やインドやマレーの文化などがここかしこに点在する。それを、陽気なマーチに仕立てたのがこの曲である。タイトルはマレー語。「ジャラン・ジャラン・ディ・シンガプーラ」と読む。

このマーチの最後には、「シンガプーラ・ク(Singapura-ku)」というシンガポールのメロディを使った。(練習番号Gより)。またDからとFからは、2005年に作曲した「シンガポール・シンフォニー(Sinfonia Singaporiana)」の第2楽章のメロディを引用している。
短いながらこのマーチにはさまざまな音楽が現れる。それこそがこのシンガポールの街を象徴するものではないだろうか。

シンガポール吹奏楽指導者協会より委嘱を受け、同協会に献呈。2012年シンガポールでのAPBDA(環太平洋吹奏楽会議)の第17回大会のオープニング・セレモニーにおいて、作曲者の指揮、NYWO(シンガポール青少年吹奏楽団)により初演。
初演データ (初演日)2012年7月25 日
(初演者)シンガポール青少年吹奏楽団 指揮:伊藤康英
委嘱者 シンガポール吹奏楽指導者協会
貝殻のうた(吹奏楽版)

Title:The Seashell Song for Band

作曲年月日:2012年 2月 28日
編成:2Fl. Picc. 2Ob. 2Bsn. EbCl. 3BbCl. A.Cl. B.Cl. 2A.Sax. T.Sax. B.Sax. 3Trp. 4Hrn. 3Trb. Euph. tub. Cb. Harp. Timp.
演奏時間:4:30(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート   2011年3月11日の東日本大震災直後より、福島在住の詩人・和合亮一さんは、インターネットのツイッターを通じて、夥しい詩を発信し続けている。時に怒りを、時に慰めを、そして希望を。それらは震災で途方に暮れている私たちの灯となっていった。これらの詩に2011年4月6日から作曲を始め、同年6月までの間に16曲の歌曲を作曲した。 そのうち、4月26日未明、インターネットに和合さんが投稿したツイートをもとに、同日作曲したものが、この「貝殻のうた」である。

  吹奏楽編曲版は2013年3月に台湾にて初演された。
初演データ (初演日)2013年3月8日
(初演者)台湾管楽団 指揮:伊藤康英
(初演場所)台湾
月夜の龍 ~香港からの手紙

Title:Moonlight Dragon -A Postcard from Hong Kong

作曲年月日:2012年
編成:2Fl. Picc. Ob. Bn. Cl. 3Bbcl. BassCl. 2ASax. TSax. BSax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. Cb. Timp. Perc.
演奏時間:7:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考:  
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プログラムノート   大学を出て数年経ったころ、香港から一枚の絵葉書が届いた。高校の同級生が、船で世界を渡っていて、たまたま香港の港に立ち寄った際によこしたものだった。カオスのように雑然としていながらも活気に溢れた香港の街に出会った様を、「まさに『人生は祭り』ですね」と表現していた。フランスの詩人アルチュール・ランボーの「地獄の季節」の冒頭からの一説だ。以来、ぼくは、香港は「宴の街」というイメージを持ち続けている。そんな賑やかな香港の街を音楽で描いた。

  香港吹奏楽指導者協会(HKBDA)の委嘱。同協会主催のコンサート「伊藤康英×香港オリジナル吹奏楽作品発表会」(ツェンワン・タウン・ホール)にて、作曲者自身の指揮、同協会メンバーによる吹奏楽団により初演。
 
  なお、第147小節より、チャイニーズ・シンバルやチャイニーズ・ドラムを使うと効果的な演奏になる。通常のシンバルを使う際には、できれば小さめのものが望ましい。あるいはサスペンド・シンバルのセンター近くをスティックの腹の部分で叩いてもよい。
初演データ (初演日)2012年9月14日
(初演者)香港吹奏楽指導者協会吹奏楽団。(指揮:伊藤康英)
委嘱者 香港吹奏楽指導者協会メンバー
友と共に砺波

Title:Ton ami, mon ami, mes amis et vos amis

作曲年月日:2012年
演奏時間:10:00(約)

初演データ (初演日)2012年2月19日
(初演者)小矢部市吹奏楽団 with スキヤキスティールオーケストラ
(初演場所)「となみ野BANDフェスティバル」砺波市文化会館
委嘱者 小矢部市吹奏楽団 with スキヤキスティールオーケストラ
明けない夜は無い 

Title:...yet the sun rises

作曲年月日:2011年
演奏時間:13:00(9:00)(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート  2011年7月18日、洗足学園音楽大学グリーン・タイ ウィンド・アンサンブル(指揮:ダグラス・ボストック)により初演。  

この年の3月に起きた東日本大震災の衝撃は大きく、そのころは、どうやって作曲の筆を、音楽を紡ぎだしていったらよいものかと悩んだ。3月下旬になり、福島からツイッターでおびただしい詩を発信し続けている詩人・和合亮一さんを知り、次から次へと歌曲を作曲していった。その中で、4月22日に歌曲「明けない夜は無い」を作曲した。この言葉は、和合さんが震災を目の当たりしつつ言葉を発していってたどり着いた一つのメッセージであると思う。  

この歌曲をもとにして作曲したのがこの吹奏楽曲「明けない夜は無い」である。

初演時のプログラムを引く。



  この歳になって、「実験」的な作品を書くのもどうかと思うのだが、音楽を能動的に聴く、というよりも、受動的に音あるいは音響にひたるような作品をかいてみようと思った。 絵画を見たくなければ目を閉じればいい。しかし音楽は耳を塞いだところで聞こえてくる。音楽は、自ら行動を起こして聴かなくても、聞こえてくるものなのだ。(ゆえに学生諸君、練習とは言え無闇にキタナイ音を出したら甚だ迷惑なのだよ)。 普段ならば、私は音楽を能動的に聴く。分析しながら聴く。メロディーの絡み合いを味わいながら聴く。そういうことを一切排除して、ただただ虚無の状態で音を「聞こえて」みたらどんなものだろう。 そこでこの曲には、メロディーが出てこない。震災後、福島からツィッターでおびただしい詩を発信し続けている詩人・和合亮一氏の詩をもとに、4月に作曲した歌曲「明けない夜は無い」の和声部分のみを抽出し、(歌曲とは関係なく、)その和声色彩のみで曲を作った。(初演プログラムノート/伊藤康英)  



同年10月16日にはウルム交響吹奏楽団によりドイツ初演(指揮:ダグラス・ボストック)。

その後改訂版を作り、同年12月16日には、シンガポールのフィルハーモニック・ウィンズ(指揮:ダグラス・ボストック)により改訂版初演。

改訂版は、初演版に少し手をいれたとともに、冒頭と最後を加筆したもの。もともと9分程度の作品が、改訂により13分ほどの作品となっている。
 改訂前の短い版での演奏も可能である。 その際は、第19小節より演奏を開始し、第175小節で終わる。
 なお、156小節からの「da lontano (o banda)」と書かれているトランペット・パートは、オフ・ステージでの演奏。もし不可能の場合は、シンセサイザー(トランペットのサウンドである必要はなく、むしろ、オルガンのようなサウンドを推奨)にて演奏する。
初演データ (初演日)2011年7月18日
(初演者)洗足学園音楽大学 グリーン・タイ ウィンド・アンサンブル 
(初演場所)グリーン・タイ ウィンド・アンサンブル演奏会 「夜から朝へ」吹奏楽古典名曲を名匠ボストックとvol.2
カーニヴァルの日 [Sax. Euph. Band]

副題:サクソフォーンとユーフォニアムのための二重小協奏曲
Title:A Carnival Day, concertino for Saxophone and euphonium [Sax. Euph. Band]

作曲年月日:2011年
編成:A-Sax. Euph. Band
演奏時間:6:30(約)

プログラムノート  サクソフォーンとユーフォニアムという、(オーケストラにはない)二つの楽器のための二重協奏曲的な小品。
初演データ (初演日)2011年11月26日
(初演者)FUYUON! 2011 亜洲新世界 洗足学園音楽大学グリーン・タイ ウィンド・アンサンブル+新竹教育大学音楽学部吹奏楽(台湾)サクソフォーン:小林悟 ユーフォニアム:幸崎仁志
(初演場所)前田ホール
漢陽フォーエバー

副題:ファンファーレとマーチ
Title:Hanyang forever!
Subtitle:Fanfare and March

作曲年月日:2010年 8月 23日
編成:Fl.1,2 Picc. Ob.1,2 Bn.1,2 EbCl. Cl.1,2,3 AltoCl. BassCl. A.Sax. T.sax. B.Sax. Hrn1,2,3,4 Trp1,2,3 Trb1,2,3 Euph. Tub. Cb. Timp. Snare Drum Cymbal Bass Drum Tam (optional English Horn ContraBn. Vc)
演奏時間:3:30(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考: 
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プログラムノート   私が勤めている洗足学園音楽大学から十数名のプレイヤーが韓国に出かけ、漢陽(ハンヤン)大学校と交流を行い、合同でコンサートを行った。ちょうど、漢陽大学の音楽学部が創立50周年とのことで、お祝いのマーチを作曲することにした。
  韓国の独特の3拍子のリズムを一部に取り入れた。また、大学の校歌のメロディをトリオの部分に引用した。練習番号E から現れるユーフォニアムのメロディである。
  2010年9月12日、ソウル市芸術の殿堂ホールにて伊藤の指揮により初演。
初演データ (初演日)2010年9月12日
(初演者)漢陽大学校音楽大学吹奏楽団 洗足学園大学学生16名とともに演奏初演。
(初演場所)漢陽大学校音楽大学創立50周年記念演奏会(ソウル市栄術の殿堂ホール)
備考 2010年9月発行。
にっぽんモーリス

Title:Nippon hey!
Subtitle:a Morris Dance for Band

作曲年月日:2010年 7月 13日
編成:Fl.1,2 Picc. Ob.1,2 English Horn Bn.1,2 EbCl. Cl.1,2,3 A-Cl. B-Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. Hrn.1,2,3,4 Trp.1,2 Trb.1,2,3 Bariton Euph.1,2 Tub. SB Harp Timp. Perc.1,2 Mallets (optional Double Bn. Contrabass Cl. Bass Sax. Celesta)
演奏時間:3:00(約)

出版社:イトーミュージック/ブレーン
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プログラムノート イギリスの舞踊「モリスダンス」に、日本の「ソーラン節」のメロディー(練習番号Kから)をかけあわせた作品。
P.A.グレインジャーに「羊飼いの呼び声(Shepard’s Hey!)」という曲があるが、それになぞらえて、「Nippon Hey!」というタイトルをつけた。グレインジャーふうの音楽にもなっている。
この作品は、洗足学園グリーン・タイ ウインド・アンサンブルのコンサートのアンコール・ピース用に作曲した。2010年7月21日初演。指揮はダグラス・ボストック氏。
「グリーン・タイ ウインド・アンサンブル」の略称としてGWEと書いており、この作品の練習番号GとJには、「G」音(ト音)がダブッて(「W」)「E」(ホ音)が現れる、(つまり、G-G-Eという音名)、あるいは、「G」音に次いで、「E」音がダブッて現れる、というモティーフが登場する。
ピッコロ・トランペット、アイーダ・トランペット、スライド・トランペット、バス・トランペットといった各種のトランペットがトランペット・パートに用いられているが、これは、グリーン・タイ ウインド・アンサンブルの写真撮影の際に、たまたまトランペット・セクションがこれだけの楽器を持ってきた、ということに由来する。もちろん、通常のトランペットで構わないし、バス・トランペットのためにはオプションも書かれている。
2010年秋の東京佼成ウインドオーケストラのヨーロッパ・ツアーにてヨーロッパ初演が行われた。指揮はダグラス・ボストック氏。
初演データ (初演日)2010年7月21日
(初演者)洗足学園音楽大学グリーンタイ・ウィンド・アンサンブル 指揮:ダグラス・ボストック
(初演場所)「グリーンタイ・ウィンド・アンサンブル・コンサート」洗足学園音楽大学前田ホール
備考 ピアノ連弾版あり
ふりむけばショパンの調べ  ~吹奏楽のためのファンタジー

Title:Chopin, Always with you
Subtitle:Chopin, toujours avec toi!

原作者:F. ショパン
作曲年月日:2009年 12月
編成:FI. Picc. Ob. Bassoon Cl. B-Cl A-Sax. T-Sax. B-Sax Hrn. Trp. Tb. Euph. Tub. Timp. Perc. Mallets
演奏時間:5:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考: 
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広島の朝の歌

Title:Morning Songs in Hiroshima

作曲年月日:2009年 4月 4日
演奏時間:10:00(約)

初演データ (初演日)2009年4月26日
(初演者)鈴峯女子高等学校吹奏楽部
(初演場所)広島厚生年金会館
委嘱者 鈴峯女子高等学校吹奏楽部
アルルの女の物語  ~ビゼーの劇音楽による交響詩

Title:L'Histoire de l'Arlesienne Poeme symphonique sur la musiaue de G.Bizet
Subtitle:The Story of l'Arlesienne -Symphonic Poem after the incidental music by G. Bizet

作曲年月日:2009年 3月 21日
編成:2Fl. Picc. Ob. (optional) Bsn. (optional) E♭Cl. 3Cl. B.Cl. 2S.Sax. T.Sax. B.Sax. 4Hrn. 3Trp. (Cornets, if available) 3Trb. Euph. Tub. SB. Timp. 2Perc. Mallets Narrator (optional)
演奏時間:9:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート  ビゼー(Georges Bizet, 1838-1875)は、ドーデ(Alphonse Daudet, 1840-1897)の戯曲「アルルの女」の劇付随音楽として、3幕からなる合唱付のオーケストラ曲を作曲した。ここには、たとえばオペラ「カルメン」の中の「運命の女」を思わせる動機も頻出し、それがドラマとしての効果を挙げており、大変に興味深い。
  さてビゼーは、そこから数曲を選び出し演奏会用組曲を作った。しかし今知られている第2組曲のほうは、ビゼー自身によるものではなく、ビゼーの死後、弟子のギロー(Ernest Guiraud, 1837-1892)が編んだものだ。第2組曲中、よく知られた「メヌエット」は、「アルルの女」からの音楽ではなく、ビゼーのオペラ「美しきパースの娘」からの音楽である。
  この「アルルの女」、とくに第2組曲をもとに編曲を作ってほしいと、富山県高岡市立志貴野中学校吹奏楽部より依頼された。せっかくならば元々の劇音楽版を参照しつつ、オーケストラからの単純な編曲ではない、吹奏楽ならではの音楽を作ろうと考えた。「メヌエット」は「アルルの女」由来ではないため省いた。そこで、組曲とはかなりイメージが異なるものが出来上がった。
  2009年初演。当初の依頼では、オーボエ、バスーン、コントラバスがなかったため、これらのパートは無くても演奏可能。工夫により小編成でも演奏可能となる。そしてこれらの楽器と他のソロ楽器(ソプラノ・サクソフォーンやユーフォニアム)などと重なっている場合は、どちらかが演奏すれば良い。バンドの実情に合わせてください。
  エンディングは選べるようになっている。バンドに合わせて、またコンサートでのプログラム構成に合わせて演奏してほしい。なお、スコア上段にナレーションが書かれている。これを朗読することによって、朗読と吹奏楽のための作品として演奏することができる。 
初演データ (初演日)2009年7月
響 ~音楽ができるよろこび~

Title:HIBIKI Joy of Music

作曲年月日:2008年 6月 10日
編成:Fl. Cl. B-Cl. A-Sax. T-Sax. B-Sax. Hrn. Trp. Trb. Euph. Tub. Perc. (Option) Picc.  Ob. Bsn. St.Bass
演奏時間:6:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考: 
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プログラムノート 私の長男が通っていた近所の中学校は、生徒数も少なく、吹奏楽部員もわずか26名だった。その26人全員から、こんな曲が演奏したいという希望を書いてもらって作曲。そしてこの題名も彼らが考えたものだ。楽器を持って演奏することが嬉しくて仕方がない。だから「音楽の喜び」とか「音楽をする喜び」とかではなく、「音楽ができる喜び」なのだ。
  2008年の東京都中学校吹奏楽コンクールにて初演。銀賞という結果ながら彼らの表情は輝いていた。
初演データ (初演日)2008年8月
(初演者)練馬区立豊玉第二中学校吹奏楽部
(初演場所)練馬文化センター
CDタイトル: ブレーン・コンクール・レパートリーVol.1 優しい花たちへ 風のらぷそでぃ
レーベル・CD番号:Brain Music/BOCD-7356
CD備考:
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マーチ「一度っきりの人生」

Title:Solo una volta! (Only Once!)

作曲年月日:2007年 6月 29日
編成:Fl. Picc. Oboe BbCl.1,2 Sop.Sax. Alt.Sax. Ten.Sax. Bariton Sax. Hrn. BbTrp. Trb. Euph. Tub. Timpani. Perc.1,2 Mallets (optional:English horn Bassoon. ACl. BCl. ContraBCl. Cb. Harp)
演奏時間:2:30(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート   コンサートの一週間ほど前に、コンサート全体の流れを見直していたところ、アンコールになにかもう1曲足りないなあと思い、午前中に作曲。午後のリハーサルに間に合わせた。この年、フレッシュマン・ウィンド・アンサンブルには、たしかオーボエが7人、ユーフォニアムが11人、パーカッションも多数が在籍していた。そこでオーボエが3パートにわかれたり、ユーフォニアムも3パートに分かれるという楽譜を書いた。こんな曲は「一度っきり」しか演奏できないだろう、とこんなタイトルをつけてみた。が、演奏してみたところなかなか楽しい。結局、アンコールの定番として何度も演奏している、そんなクイック・マーチです。

 オーボエやユーフォニアムについては、オプション・パートも書いてあるので、バンドに合わせて演奏してください。

 その他、多種の楽器を用いた大編成から小編成まで対応していますので、いろいろと試みてください。(伊藤康英)
初演データ (初演日)2007年6月29日
(初演者)フレッシュマン・ウィンド・アンサンブルコンサート
(初演場所)洗足学園音楽大学前田ホール
備考 木管五重奏版、ピアノ連弾版あり。
マーチ「浜松」

Title:Hamamatsu Concert March

作曲年月日:2007年 3月
編成:Fl. Pic. Ob. Bsn. Cl. A-Cl. B-Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. Hrn. Trp. Trb. Euph. Tub. Cb. Timp. Triangle & Tambourine, Suspended Symbal, Cymbal, Bass Drum, Glockenspiel
演奏時間:5:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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プログラムノート 私が生まれ育った浜松市から、新しい「浜松市歌」制作の依頼があり、平成19年(2007年)7月、浜松市が政令指定都市に移行する際の市制施行96周年記念式にて発表された。作詩は、林望氏。吹奏楽版は、私が指揮して浜松交響吹奏楽団の演奏でレコーディングされCDとなっている。CDの私の解説より引く。

 私が生まれ育った浜松のみなさんに永く歌っていってほしいと願い、親しみやすくふと口ずさみたくなるようなメロディを心がけました。また、特に吹奏楽のためには、感謝の気持ちを込めて特別な楽譜を作っておきました。吹奏楽と出会うきっかけとなった浜松への私からのプレゼントです。このメロディが、みなさまの心のふるさととなりますように。 (CD「浜松市歌」プログラムノート/伊藤康英)

  さて、このマーチは、「コンサート・マーチ」となっている。前半、後半は荘厳で少し重めのマーチ。浜松市歌のモティーフのほかに、「浜松まつり」で奏でられる信号ラッパのモティーフを引用してある。中間部には浜松市歌がまるごと引用されており、市歌の歌唱の際にはこの部分だけを演奏することとなる。
初演データ (初演日)2007年5月13日
(初演者)浜松交響吹奏楽団(録音初演)
(初演場所)天竜壬生ホール
委嘱者 浜松市
備考 浜松市の委嘱により作曲。
CDタイトル:浜松市歌
レーベル・CD番号:TC-2007
CD備考:
ピアノ・コンチェルティーノ [Pf. Band]

副題:1.ブラック・コーヒー・ソナタ 2.チョコレート・ダモーレ 3.ホワイトデイ・サンバ
Title:Concertino for piano and band 1.Black-Coffee-Sonata 2.Cioccolata d'amore 3.White-day- Samba
Subtitle:1. Black-Coffee-Sonata 2. Cioccolata d'more 3. White-Day-Samba

作曲年月日:2007年
編成:Solo-Pf. Fl. Picc. Ob. Bn. BbCl. B-Cl. Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. Hrn. BbTrp. Trb. Euph. Tub. Cb. Timp. Perc. Xylo.
演奏時間:13:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
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1. Black-Coffee-Sonata
2. Cioccolata d'more
3. White-Day-Samba
初演データ (初演日)2007年12月1日
(初演者)Special C-wind "Wish"(洗足1年生有志)、伊藤康英ピアノ
(初演場所)川崎多摩市民館
備考 Band Journal 2007年9月号、12月号、2008年3月号付録
原響組曲「台湾花束」

Title:Taiwanese Posy

作曲年月日:2007年
編成:Mov.1  Fl. Picc. Ob. Bn. EbCl. 3BbCl. Alto Cl. Bass Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. St.Bass. Timp. Tri. Cast. Tamb. 5W-B. 3Tom. Cym. B.D. Gl. Mov.2 Fl. Picc. Ob. Bn. EbCl. 3BbCl. Alto Cl. Bass Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. St.Bass. Timp. Cym. B.D. Xylo. Mov.3 Fl. Picc. Ob. Bn. EbCl. 3BbCl. Alto Cl. Bass Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. St.Bass. Timp. Tri. Tamb. 5W-B. 3Tom. Cym. B.D../Tam Xylo. Mov.4 Fl. Picc. F-English horn Bn. EbCl. 3BbCl. Alto Cl. Bass Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. St.Bass. Timp.Sleigh bells Vib. Mov.5 Fl. Picc. Ob. Bn. EbCl. 3BbCl. Alto Cl. Bass Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. B-Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. St.Bass. Timp. Tri. Tamb. 5W-B. 3Tom. Cym. B.D./Tam Mallets
演奏時間:13:00(約)

プログラムノート 日本初演 2007年12月7日 洗足学園 前田ホール
初演データ (初演日)2007年7月20日
(初演者)台湾新竹交響楽団
(初演場所)台湾新竹交響楽団音楽会
委嘱者 台湾新竹交響楽団
備考
ヴァイオリンとウィンド・アンサンブルのための協奏曲「昔の歌に寄せて」

副題:I.Capriccio II.Scherzo III.Introduction and Rondo
Title:Sopra l'arie antiche
Subtitle:Concerto for Violin and Wind ensemble

作曲年月日:2006年 11月 24日
編成:Vn.(Solo) Band
演奏時間:27:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考:  
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mov.Ⅰ
mov.Ⅱ
mov.Ⅲ
プログラムノート  吹奏楽では、オーケストラの作品を編曲して演奏することがしばしばある。それなのに、弦楽器が一体どのような音色で演奏されるか知らずに演奏することも多い。そこで、ヴァイオリンを目の当たりにしてもらおうと思い、昨年まで担当していた洗足学園音楽大学での「フレッシュマン・ウィンド・アンサンブル」のおいて、ヴァイオリンと吹奏楽の作品を3年に亙って書き下ろした。それを3楽章形式の協奏曲として「全曲初演」する。
 各楽章のは、ヴァイオリンのためのメロディとしてよく知られたものを使った。一覧しておこう。
 【第1楽章】カプリッチョ
A.コレッリ(1653-1713)の「ラ・フォリア」(このメロディはリストが「スペイン狂詩曲」でも使っている)。
N.パガニーニ(1782-1840)の「カプリス」から第24番(これは、ブラームス、ラフマニノフ、ルトフワフスキー、ロイド=ウェッバーらが変奏曲として使っていることでも有名)。
【第2楽章】スケルツォ
N.パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番終楽章(いわゆる「ラ・カンパネラ」(鐘)。リストの超絶技巧練習曲にも同名の曲あり)。
【第3楽章】序奏とロンド
 さて、この楽章にもある有名なメロディ(の一部)を使ったのだが、これはあえて伏しておきますね。さて、何のメロディでしょう。
(初演プログラムノート/伊藤康英)
初演データ (初演日)2009年7月12日
(初演者)水野佐知香(Vn.)、洗足グリーン・タイ・ウィンドアンサンブル、伊藤康英指揮 (前田ホール)
備考 ピアノリダクション版あり
吹奏楽のための「オマージュ」

Title:Homage

作曲年月日:2006年 11月 8日
演奏時間:5:00(約)

初演データ (初演日)2006年11月11日
(初演者)D年ウィンド・オーケストラ、伊藤康英指揮 (前田ホール)
交響的歌曲「あんこまパン」 [林望]

Title:Ankoma-Pan

作詞者:林望
作曲年月日:2006年 1月
編成:Vocal. Band
演奏時間:10:00(約)

初演データ (初演日)2006年2月18日
(初演者)飯田裕之(バリトン) アミューズ・ウインド・オーケストラ 指揮:寺島康朗
(初演場所)「アミューズウィンドオーケストラ第10回記念定期演奏会」所沢市民文化センターMUSE
委嘱者 アミューズ・ウィンド・オーケストラ
備考 歌曲「あんこまパン」を声楽と吹奏楽用に編曲したものである。吹奏楽の人数を極力減らしてあり、かなり薄めのオーケストレイションを施してあります。指定通りの人数で演奏することによって、歌い手はマイクを使わずに歌唱することができます。
吹奏楽のためのアダージョ

副題:'Adagio' for Band
Title:Adagio for Band

作曲年月日:2006年
編成:Fl. Picc. Ob. Bn. Eb Cl. 3Bb Cl. Alt.Cl. Bas.Cl. Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. Cb. Hp. Timp. Perc.
演奏時間:10:00(約)

出版社:イトーミュージック / ブレーン
楽譜備考: 
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プログラムノート   2006年、玉川学園高等部吹奏楽団の委嘱により作曲。
  楽語に用いられる音楽用語をあれやこれや眺めるのが好きだ。たとえば、フェルマータ(fermata)というのはバス停のことでもあり、クレッシェンド(crescendo)というのは、フランス語のクロワッサン(croissant)と同じ意味だ、とか。
  アダージョ(Adagio)というのは、通常ゆっくりとしたテンポで演奏することや、緩徐楽章(ゆっくりとした楽章)を意味する。しかしこのイタリア語の言葉の語源を辿ると、ラテン語のagioに行き着く。これは、平安、 安らぎ、穏やかさ、といった意味だ。それにadという前置詞が付いてadagioとなったらしい。前置詞adは、英語に置き換えるとtoとかtoward、つまり、「~の方向へ」という意味がある。たとえば「アドリブ」という言葉はラテン語であり、ad libitumつまり、「自由の方向へ」というニュアンスを持った言葉である(…などと書いていると、なんだか外国語の授業のようですね)。ですからこの曲の題名adagioは、強いて訳すと「安らぎの方向へ」あるいは「toward the peace」(平和に向かって)ということになろうか。
  穏やかならぬ事件があまりにも相次ぐ今の時代への、私からのささやかなメッセージである。
(初演プログラム/伊藤康英)
初演データ (初演日)2006年3月20日
(初演者)玉川学園高等部吹奏楽団、指揮:長谷部啓
(初演場所)「第39回定期演奏会」パルテノン多摩
委嘱者 玉川学園高等部吹奏楽団
CDタイトル:伊藤康英 2007 ~伊藤康英吹奏楽作品集
レーベル・CD番号:イトーミュージック/IMCD0707
CD備考:
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シンガポール・シンフォニー

副題:Sinfonia Singaporiana
Title:Sinfonia Singaporiana

作曲年月日:2005年 7月 6日
編成:2Fl. Picc. 2Ob . EH. 2Bsn. E♭Cl. 3B♭Cl. B-Cl. S-Sax. A-Sax. T-Sax. Bar-Sax. 4Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. Cb. Pf.. HrpPercussions : Chimes, Wood Block, Bass Drum, Glockenspiel, Bongos, Xylophone, Triangle, Timpani, 5 Temple Blocks, Marimba, Tambourine, Vibraphone, Steel Drum, Cabaca, Cymbals, Tam
演奏時間:18:00(約)

mov.Ⅰ
mov.Ⅱ
mov.Ⅲ
プログラムノート 2002年4月に、敬愛するフレデリック・フェネル氏の代役として、シンガポールでの東京佼成ウインドオーケストラのコンサートの指揮台に立ったとき、私は日本を含めたアジアの連帯感を強く感じるようになった。
それはまた、2005年7月のシンガポールでのWASBEの成功を強く祈るきっかけともなり、IYWOにて、シンガポールをテーマとした作品を書こうと思い立った。
2005年3月に取材のためシンガポールを訪れた際、この国に息衝くさまざまな文化(マレーや中国、あるいはインドネシアやインド、あるいは古くはイギリスの文化など)に改めて深く感銘を受けた。
「シンガポール」とは、サンスクリット語で「ライオンの街」の意だという。しかし、「sin(syn)」は、欧米の言語では「共に」という意味も持つ。「シンフォニー」の「sin」でもある。そこでこの作品は、「シンガポール・シンフォニー」(Sinfonia Singaporiana)」と台紙、東南アジアの南の拠点であるシンガポールの活気に溢れる情景を、3つの楽章により描いたものである。

2004年の私の誕生日にこの世を去ったフェネル氏は、アジアの吹奏楽をもっと発展させるんだよ、と私に託したのかもしれない。
敬愛するフェネル氏と、WASBEの成功のためにこの作品を捧げます。
(2005年7月 伊藤康英)
初演データ (初演日)2005年7月16日
(初演者)International Youth Wind Orchestra (WASBE2005, Singapore)、伊藤康英指揮
(初演場所)「WASBE2005 IYWOコンサート」(エスプラネード・コンサートホール/シンガポール)
備考 ピアノ連弾版あり。
CDタイトル:伊藤康英 2007 ~伊藤康英吹奏楽作品集
レーベル・CD番号:イトーミュージック/IMCD0707
CD備考:
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ユーフォニアム協奏曲 [Euph. Band]

Title:Euphonium Cocerto [Euph. Band]

作曲年月日:2005年 6月 6日
編成:SOLO Euph. Hp. 2Fl. 2Ob. 2BbCl. Alt.Cl. Bas.Cl. 2Alt.Sax. 2Bn. 3Hrn. 3Trp. 3Trb. Tub. Cb. Tim. Perc. Cymbals , Bass Drum
演奏時間:17:00(約)

プログラムノート 『ユーフォニアムの時代「ユーフォニアム協奏曲」に寄せて』

 昨年(2004年)の日本管打楽器コンクールは私にとって感動的だった。ユーフォニアム部門の審査員を務めたのだが、最近の若いユーフォニアム奏者たちの何と素晴らしいことか。これがユーフォニアムだろうかと思われるほどの多彩な音色を、参加者が次から次へと繰り広げてくれるのを聴きああこの楽器も、フツウの人たちが楽しめる時代になったのだと実感した。
 思い返すと、もう20年以上も前、高校の一年後輩のサクソフォーン奏者・須川展也氏によくこんな話をしていた。サクソフォーンのコンサートなんて、同業の人たちが勉強のために(あるいはあら探しのために)聴きにくるだけじゃあないか。もっとフツウの人たちが楽しめるようでなくちゃ。結果、今では、サクソフォーンはフツウの人たちが楽しめるメジャーな楽器となり、その多彩な音色は多くの人たちを魅了している。
 いよいよユーフォニアムにもそういう時代が到来したのだなあと思う。
 件のコンクールで一緒に審査をしていた外囿氏とあれやこれやと話をしているうちに、一つ協奏曲を書いてみたいなあと思い始めた。
 この協奏曲は、たとえばパガニーニのヴァイオリン協奏曲のような、独奏者の技巧を誇示する類のものではない。ひたすらに、外囿氏の美しい音色によりかかって書いたものだ。しかしながらこの曲は、かなりの難曲だ。難曲だが、決して難しそうに吹いてはならない。ユーフォニアムはこんなに美しい音を持っているのだよということを、さりげなく、あくまでさりげなくアピールすることで、この楽器の魅力が拓けないものか、とそう希った作品である。
 全体は一つの楽章ながら、そこに従来の協奏曲の要素のすべてを収めた。
 なお、思うところあって、伴奏は極めて少人数の管楽合奏の形態を採ってある。さらに、独奏部分の大半は、ハープがこれを支える。昨秋に作曲した「フルート・ダモーレ協奏曲」以来ちょっと気に入っている編成です。
(初演プログラム/伊藤康英)
初演データ (初演日)2005年6月19日
(初演者)航空自衛隊航空中央音楽隊、外囿祥一郎(ソロ)、中村芳文指揮(すみだトリフォニーホール)
委嘱者 航空自衛隊航空中央音楽隊
CDタイトル:コンチェルト・トリロジー
レーベル・CD番号:KOSEI PUBLISHING (KOCD4301)
CD備考:
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地球

副題:三部作「惑星」より
Title:The Earth
Subtitle:The Planets, Trilogy for Band

作曲年月日:2005年 3月 3日
編成:Picc. 2Fl. 2Ob. Eng.Hr. Bn. EbCl. 3BbCl. Alt.Cl. Bas.Cl. Sop.Sax. Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. 4Hrn. 3Cornet. 2Trp. 3Trb. Euph. Tub. Vc. Cb. Timp. Snare Drum & 3 Tom-toms. Rachet, Claves, Wood block, Triangle, Suspended Cymbal, Cymbals, Bass Drum, Xylo.& Glockenspiel, Vib. Mar.
演奏時間:10:00(約)

プログラムノート  機会があって「木星のファンタジー」、「火星のマーチ」と、G.ホルストの管弦楽組曲「惑星」の各曲のモチーフをベースとした作品を書いたことがあった。そこで、今度は、いわば「贋作『惑星』」とでもいった組曲を作ってみようと思い立った。それにしてもホルストは、「地球」という曲を作っていない。そんな折、アメリカはコロラド州の、ロッキーマウンテン高校のケイシー・クロップ氏から吹奏楽作品の作曲の話を受け、この「地球」の作曲と相成った。これは、去る5月7日、私自身の指揮で初演。
 それにしてもこのところの地球は、あまり穏やかではない。地上では戦争やテロが絶えないし、地面の下でも、大きな地震が相次いでいる。そこで「地上の平和」という言葉を思いついた。これをドイツ語で「Friede auf Erden」というのだが、これはフェルディナンド・マイヤーの詩によるシェーンベルク初期の、大変に美しい無伴奏合唱曲の題名だ。私の大好きな作品なのだが、この詩を用いて私もシンプルなメロディを1つ書き、そのメロディを展開させるという作品に仕上がった。そして曲の最後には、「Agnus dei」(神の子羊)という作曲者不詳の美しいメロディをオーボエが歌う。このよく知られたラテン語の歌詞は、「Dona nobis pacem」(我らに平和を与えたまえ)。したがってこの「地球」は、平和への祈り、とでもいった作品となった。(日本初演プログラム/伊藤康英)
初演データ (初演日)2005年5月7日
(初演者)ROCKY MOUNTAIN WINDS 伊藤康英指揮 Edna Rizley Griffin Cocert Hall(コロラド州立大学)
委嘱者 ロッキーマウンテン・ハイスクール・バンド
備考 三部作「惑星」の中の1曲
CDタイトル:伊藤康英 2007 ~伊藤康英吹奏楽作品集
レーベル・CD番号:イトーミュージック/IMCD0707
CD備考:
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三部作「惑星」

副題:1.火星のマーチ 2.地球 3.木星のファンタジー
Title:The Planets, Trilogy for Band
Subtitle:1.March for Mars 2.The Earth 3.A Jupiter Fantasy

作曲年月日:2005年 3月 3日
編成:Picc. 2Fl. 2Ob. Eng.Hr. Bn. EbCl. 3BbCl. Alt.Cl. Bas.Cl. Sop.Sax. 2Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. 4Hrn. 3Cornet. 2Trp. 3Trb. Euph. Tub. Vc. Cb. Timp. Xylo.& Glockenspiel, Vib. Mar. Percs.
演奏時間:19:00(約)

2.The Earth
3.A Fantasy on a theme of Jupiter
初演データ (初演日)2005年5月7日
(初演者)ROCKY MOUNTAIN WINDS 伊藤康英指揮 Edna Rizley Griffin Cocert Hall(コロラド州立大学)
委嘱者 ロッキーマウンテン・ハイスクール・バンド
木星のファンタジー

副題:三部作「惑星」
Title:A Jupiter Fantasy for Large Band
Subtitle:The Planets, Trilogy for Band

作曲年月日:2005年 2月 17日
編成:Picc. 2Fl. 2Ob. Eng.Hr. Bn. EbCl. 3BbCl. Alt.Cl. Bas.Cl. Sop.Sax. 2Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. 4Hrn. 3Cornet. 2Trp. 3Trb. Euph. Tub. Vc. Cb. Xylo.& Glockenspiel) Vib. Mar. Perc.
演奏時間:4:30(約)

出版社:イトーミュージック/ブレーン
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プログラムノート 1999年、あるイベントのための音楽として、ホルストの管弦楽組曲「惑星」から「木星」の中間部のメロディーを用いた合唱曲を作った。それをもとにして同年にフルートとピアノ版を作り、その後、30種類以上に及ぶヴァージョンを作った。
 この吹奏楽(大編成版)は、2005年に作曲した「地球」、2003年に作曲した「火星」とあわせて、三部作「惑星」の一部となっている。
中間部ではトランペットのアドリブで始まるが、繰り返しして様々な楽器で演奏してもよい。もちろんアドリブ大歓迎。
初演データ (初演日)2005年5月7日
(初演者)ROCKY MOUNTAIN WINDS 伊藤康英指揮 Edna Rizley Griffin Cocert Hall(コロラド州立大学)
委嘱者 ロッキーマウンテン・ハイスクール・バンド
火星のマーチ

副題:三部作「惑星」
Title:March for Mars
Subtitle:The Planets, Trilogy for Band

作曲年月日:2005年 2月 8日
編成:Picc. 2Fl. Ob. Eng.Hr. Bn. EbCl. 3BbCl. Alt.Cl. Bas.Cl. Sop.Sax. 2Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. 4Hrn. 3Cornet. 2Trp. 3Trb. Euph. Tub. Vc.(opt.) Cb. Timp. Snare Drum , Tom-tom, Triangle, Tambourine, Suspended Cymbal, Glockenspiel,
演奏時間:4:00(約)

初演データ (初演日)2005年5月7日
(初演者)ROCKY MOUNTAIN WINDS 伊藤康英指揮 Edna Rizley Griffin Cocert Hall(コロラド州立大学)
委嘱者 ロッキーマウンテン・ハイスクール・バンド
アニュス・デイ

Title:Agnus Dei

作曲年月日:2005年
編成:Fl.(Picc.). B♭Cl. A-Sax. Hrn. Cornet. Euph. Trp. Tub. Mallets. Vocal
演奏時間:3:00(約)

初演データ (初演日)2005年
(初演者)マジカル・サウンズ
フルート・ダモーレ協奏曲(あるいはフルート協奏曲)[Fl. Band]

Title:Concerto per Flauto d'amore ossia Concerto per Flauto [Fl. Band]

作曲年月日:2004年 10月 22日
編成:SOLO Flute d'amore in Bb (SOLO Flute in C) Hp. 2Fl. 2Ob. 2Cl. A-Cl. B-Cl. A-Sax. 2Bn. 3Hrn. 3Trp. 3Trb. Tub. Cb. Timp. Perc.
演奏時間:17:00(約)

プログラムノート  この曲は、フルート・ダモーレでも、ふつうのフルートでも、どっちでも吹けるようになっている。が、たぶんこの曲は、フルート・ダモーレのためのはじめての協奏曲になるかと思う。
 ところで、これまでにフルート協奏曲には名曲があったろうかと考えてみる。まあふつうはモーツァルトやイベールを挙げるだろう。しかし、たとえばヴァイオリンをみてみる。すると、誰しもが知っているメンデルスゾーンやチャイコフスキーなどの協奏曲(コンチェルト)がある。いわゆるメンコン、チャイコン、である。ギターの世界にだってロドリーゴのアランフェスの協奏曲があるではないか。この作曲者の名前に覚えがなくとも、必ずやどこかで耳にしている曲である。そうすると、まだまだフルートには、これぞ、という曲はないなぁという気がしてきた。
 よし、それなら、フルート協奏曲の「名曲」を書いてやろうと思った。できあがった作品は、さて名曲であるかどうかは分からないが、とにかく、限りなく美しいメロディで綴った作品となった。
 なお、私が作曲して、渡瀬君が独奏、伴奏は筑波で、という依頼を、このバンドのOBであるN.K氏より受けた。感謝の意を記しつつ、この作品を本日のソリスト・渡瀬英彦君に捧げる。(初演プログラム/伊藤康英)
  
初演データ (初演日)2004年11月6日
(初演者)渡瀬英彦(Fl.)、中田園子(Hp.)、筑波大学吹奏楽団、伊藤康英指揮
(初演場所)「筑波大学吹奏楽団第52回定期演奏会」ノバホール
委嘱者 西一夫氏
木星のファンタジー

Title:A Jupiter Fantasy for Band

作曲年月日:2004年 6月 16日
編成:Picc. Fl. 3Cl. Bas.Cl. 2Alt.Sax. Ten.Sax. Bar.Sax. 3Hrn. 3Trp. 3Trb. Euph. Tub. Cb. Xylo.& Glokenspiel Vib. Mba. Perc.
演奏時間:4:30(約)

初演データ (初演日)2004年6月22日
(初演者)洗足学園大学フレッシュマン・ウィンド・アンサンブル、指揮:伊藤康英
(初演場所)洗足学園音楽大学前田ホール
女声合唱と吹奏楽のための『めぐる季節に』(組曲) [林望]

副題:1.春の愁い 2.蝉の鳴く日は 3.いちょう 4.クリスマス 5.淡雪
Title:Meguru-Kisetsu-ni

作詞者:林望
作曲年月日:2004年 2月 5日
編成:F-chor. Picc. 2Fl. English Horn Ob. Bn. 3BbCl. AitoCl. BassCl. 2ASax. TSax. BarSax. 4Hrn. 2Trp.(Cornets). 3Trb. Euph. Tub. St.Bass. Timp. 5Perc.
演奏時間:12:00(約)

初演データ (初演日)2004年4月18日
(初演者)川崎医療大学ハートフルウインズ、倉敷青陵高校コーラス部、コール・ピクルス、大高小学校育成会コーラスクラブ、川崎医療大学合唱団ちょらす、岩田俊哉指揮
吹奏楽のための交響組曲「23時45分のミスター・シンデレラ」より 第2楽章

作曲年月日:2003年 10月
編成:Band. Vocal

プログラムノート  最近、吹奏楽の人たちに会うと、歌とかオペラはよいよぉ、と言い、声楽の人には、吹奏楽も良いよ、といっている。そういういろんな人たちの橋渡しをするのがぼくの仕事の一つかなあとも思っている。
 2001年に発表したぼくの初めてのオペラ《ミスター・シンデレラ》(高木達台本)では、オーケストラの中にサクソフォーンを2本取り入れたり、吹奏楽的な書き方をして見たりもした。で、今度は、このオペラの面白さを、吹奏楽の人たちにも味わってもらおうと思い、この編曲を作った。
 今日は、《時の逝く》で、せっかく声楽の助けを借りているのだから、この曲でも、声楽を取り入れた版で演奏する。
 ミジンコ研究者でうだつのあがらない正夫は、ある日、妻の薫が研究用に持ち帰っていた蜂の性ホルモンを、ドリンク剤と間違えて飲んでしまう。すると正男は、赤毛の美女へと変身してしまうのだった。その赤毛の女に、香るの上役に当たる垣内教授(43歳・独身・カッコイイ)が惚れる。薫は垣内教授に恋心を抱いているのだが。・・・という設定で繰り広げられる、いわば三人の四角関係、とでも言えようか、そんなドラマが、鹿児島を舞台に繰り広げられる。もともとのオペラは、鹿児島オペラ協会の委嘱。
 さて、今日お送りするのは、全6場あるうちの、第2場のダイジェスト。ところは「大学の研究室」。研究より恋愛という大学院生ミポリンとタックンこと、美穂子と卓也がむつまじくしているところへ、ミジンコおたく正男の登場、やがて性ホルモンが効いて来ると、胸がボインボインとふくらみ、大事なものがなくなっている(・・・このあたり、台本作者の記述通りです)。女に変身してしまったのだ。するとたまたま奥から笑いが。大学院生達が、今夜はコンパだ、と騒ぎ立てる。
 このオペラは、2004年4月には、鹿児島で再演の予定。また、東京初演も計画されている。(初演プログラム/伊藤康英)
初演データ (初演日)2003年11月3日
(初演者)筑波大学吹奏楽団、奥田昌世、笠松はる、小寺彩子、佐藤寛子、岸佳宏、吉原教夫、中井智彦、山田大智